この記事では、「通報」と「通告」の違いを分かりやすく説明していきます。
「通報」とは?
情報やニュースなどを告げ知らせることを意味する「通報」。
その知らせ自体を指す場合もあります。
特に「通報」の場合、緊急性のあることを直接知らせるといった意味があり、少しでも早く知らせるために、電話や警報器などで、直接相手に、また、大勢の人に知らせることとなります。
このような意味から「通報」の類語には、「一報」や「知らせ」、「インフォメーション」などがあります。
「通報」の使い方
「通報」には、どこに、だれに、「通報する」のかを示す使い方のほか、「位置通報」や「通報システム」、「通報者」、「通報レベル」などといった言葉もあります。
「通告」とは?
何かを相手に告げることを意味する「通告」。
その内容は、決定事項や意向などとなります。
特に文書などを用い、正式に伝えることを意味する言葉です。
また、「通告」の場合、話し合い伝える行為ではなく、こちら側の意向や決定した内容を相手側に一方的に知らせるものとなります。
このような意味から「通告」の類語には、「伝達」や「連絡」、「通知」、「告知」などがあります。
「通告」の使い方
「通告」の場合、だれに、なにを、「通告する」のかを示す使い方のほか、「通告書」や「最後通告」、「解雇通告」、「戦力外通告」、「交通反則通告制度」などといった言葉があります。
「通報」と「通告」の違い
同じ知らせるといった意味でも、その中身は「通報」と「通告」では異なります。
「通報」の場合、緊急性のあることを電話や警報器などで相手や大勢の人の直接、知らせることを意味します。
一方「通告」は、決定した事柄や自分自身の意向などを相手に対し一方的に知らせることを意味し、知らせる手段は主に文書となります。
緊急性の有無は関係なく、「通告」の場合、決定事項を一方的に知らせるといった意味を持つ言葉となります。
このような点において、「通報」と「通告」には大きな違いがあります。
「通報」の例文
・『近くで不審者を目撃したため、念のため、警察に通報することにしました。』
・『目の前で事故を目撃し、急いで警察と消防署に通報しました。』
・『なぜ、通報システムが正常に作動しなかったのか原因がわかりません。』
・『どの程度が通報レベルなのかの判断が難しい。』
「通告」の例文
・『応援していた選手が、球団から戦力外通告を受けることになりました。』
・『事後通告となってしまった理由を丁寧に説明させて頂きます。』
・『虐待は通告することで子供を守ることができます。』
・『何度も友達からの借金の返済を無視していたら、最後通告が届けられました。』
まとめ
以上のようなことから、緊急性が高い内容なのか、決定事項なのか、などによって、「通報」と「通告」を使い分けることが大切です。
緊急性の高い内容には「通報」が適し、「決定事項の内容においては、「通告」が適したものとなります。