「逸れる」と「外れる」の違いとは?分かりやすく解釈

「逸れる」と「外れる」の違い違い

この記事では、「逸れる」「外れる」の違いを分かりやすく説明していきます。

「逸れる」とは?

「逸れる」【それる】【はぐれる】とは、本来あるべき場所から離れること、ずれることです。

読み方によっても意味は少し変わります。

「逸れる」【それる】は、目標や目的など本来あるべきところからずれること、離れることです。

また、話題の本筋から話題がずれることも「逸れる」といいます。

「逸れる」【はぐれる】は、一緒にいた人から離れてしまうこと、迷子になることです。

また、チャンスやタイミングをのがすことを意味する場合もあります。

漢字の「逸」自体には、のがす、抜きん出る、はずれる、などの意味があり、「逸」を含む言葉は、なんらかの目標地点や基準から離れているさまを表すことがうかがえます。


「逸れる」の例文

・『接近していた台風は日本列島から逸れ、上陸せずにすんだ』(それる)

・『さっきから話が横に逸れているよ』(それる)

・『小さな子どもが人ごみで母親と逸れ、迷子になる』(はぐれる)

・『食い逸れないよう、まじめに働かなければ』(はぐれる)


「外れる」とは?

「外れる」【はずれる】は、あった場所から離れること、あるべき場所から除かれること、違う結果が出ること、あるいは正しくないことなどを指す言葉です。

漢字の「外」には、基準となる位置から見た別の場所、遠ざけることなどの意味があります。

「外れる」はさまざまなニュアンスで使われますが「ある基準から見て違う場所にあること」を指しているところが共通しています。

「外れる」はニュアンスによって対義語が変わります。

違う結果が出る「外れる」の対義語は「当たる」です。

ある場所から離れる「外れる」の対義語には「嵌まる」【はまる】や「掛かる」【かかる】などがあります。

同じ「外れる」の対義語でも、対義語の「当たる」「嵌まる」が同じ意味を持たないことことから「外れる」が多様な意味を持っていることがうかがえます。

「外れる」の例文

・『シャツのボタンが外れていますよ』

・『メンバーから外れ、試合には出られなかった』

・『宝くじを買ったが、見事に外れてしまった』

・『人の道理に外れた行いをしてはいけない』

「逸れる」と「外れる」の違い

「逸れる」「外れる」の違いを、分かりやすく解説します。

どちらも「特定の場所から離れること」を指しているのは同じです。

「逸れる」には、ある場所から離れる、という意味の「それる」や、一緒にいた人と離れてしまう「はぐれる」などの意味があります。

「外れる」は、ある場所から離れる、という意味のほか、ある場所から除かれる、違う結果が出る、正しくないなどの意味を表します。

「逸れる」「ある場所から位置がずれる」というニュアンスが強いのに対し「外れる」「ある場所とははっきり違うところへ移る、はっきり違っている」といったニュアンスを持つところが、両者の違いといえるでしょう。

まとめ

「逸れる」「外れる」は、どちらも「ある場所から離れる」という意味を持ち、よく似ている印象があります。

ニュアンスや使われる場面は少しずつ異なるので、それぞれの意味を理解し、細かく使い分けていくようにしましょう。

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