「過渡期」と「繁忙期」の違いとは?分かりやすく解釈

「過渡期」と「繁忙期」の違いとは?違い

ある特定の時期を表す言葉として「過渡期」「繁忙期」という表現があります。

どちらもビジネスなどでも普通に使われるほど一般的な言葉ですが具体的にはどのような時期を指しているのでしょうか。

今回は、「過渡期」「繁忙期」の違いについて解説します。

「過渡期」とは?

「過渡期」とは、「物事が変化していく途中にある移り変わりの時期」を指す言葉です。

物事が変化するとき、ある時点を持って一気に新しく変わるというケースは法律やルールなど適用日が明確である場合を除きほとんどありません。

大抵の場合は古いものの勢力が徐々に衰えだんだんと新しい勢力が台頭してくるものであり、その途中の期間には両者が混在したり併用されたりする時期が存在します。

そのような古い物事から新しい物事への移り変わりの途中にある入り混じった時期が「過渡期」です。

「過渡期」という表現はある時期を指す言葉です。

時の流れの中でどちらともつかないあいまいな期間が「過渡期」であり、はっきりとしていないことによる混乱や戸惑いがしばしば起こります。

規格の変更や新体制への以降など明確な意図や思惑によって発生するものもあれば、常識や風習の変化など自然発生的に起きる移り変わりにに由来する物もあります。


「過渡期」の使い方

・ガラケーからスマホに行こする過渡期にはユニークな機種が次々発表された。

・制度が変わる過渡期に免許を取得した人には旧基準が適用される。

・現代はまさにガソリンエンジンからEVへ移行する過渡期の真っ直中にある。

・ベテランから若手に世代交代する過渡期なので成績が低迷するのも仕方がない。


「繁忙期」とは?

「繁忙期」とは、「仕事が多くとても忙しい時期」を指す言葉です。

一般的にはビジネスにおいて依頼や注文などが多い特定の時期を指す言葉です。

季節性の高いビジネスでは一年のうち忙しい時期と暇な時期がはっきりと別れます。

例えばかき氷屋なら暑くなる夏場が最も忙しく寒い冬は客も少なく暇になります。

「繁忙期」とはそのような「一年のうち仕事が多くなる特定の時期」を表す言葉です。

あらかじめ忙しくなることがわかっている、あるいは予想されている時期を指す言葉であり突発的に忙しくなったり忙しくなる時期が不定期だったりする場合には用いられません。

ケーキ屋ならクリスマスケーキの注文が入る12月後半、引越業やら転勤や進学で需要が急増する年度末、ウェディング業界ならジューンブライドの6月が「繁忙期」に当たります。

「繁忙期」の使い方

・来月から繁忙期に入るのであらかじめ準備をしておく。

・繁忙期に入ると休む暇もない。

・有給をとるならできるだけ繁忙期は避けて欲しいのが本音だ。

・人手不足になる繁忙期だけ臨時でアルバイトを雇う。

「過渡期」と「繁忙期」の違い

「過渡期」はある物事が移り変わる間の時期を指す言葉です。

定期的に訪れるものではなく政治や経済、文化や風習など移り変わりの発生するあらゆる物事に存在します。

「繁忙期」は仕事が忙しくなる時期を指す言葉です。

通常は一年のうちに定期的にやってくる特定の時期を指します。

どちらもある時期を指す言葉ですが「過渡期」が大きな時代の流れを指す言葉であるのに対し、「繁忙期」は忙しさという個別の事情を表した言葉という違いがあります。

まとめ

同じように特定の時期を指す言葉である「過渡期」「繁忙期」ですが指している意味合いは全く異なります。

それぞれの言葉の意味を正しく理解して間違いのないように使ってください。

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