「適合」と「準拠」の違いとは?分かりやすく解釈

「適合」と「準拠」の違い違い

この記事では、「適合」「準拠」の違いを分かりやすく説明していきます。

「適合」とは?

条件や状況に非常によくあっていることです。

条件や状況などに、対応することや従うことではありません。

骨髄移植を希望する患者は、骨髄を提供してくれる人を探す必要があります。

骨髄を提供してくれる人をドナーといいます。

患者とドナーは、ある白血球の型が完全にあるいは一部があっていなければなりません。

ある条件にあっていれば、骨髄移植をすることができます。

骨髄バンクに登録している人と患者の白血球の型がぴったりとあてはまっていたとします。

この場合「骨髄バンクで適合するドナーが見つかった」ということができます。

条件が非常にあっていることを意味しています。


「適合」の使い方

条件や事情などがよくあてはまることを指して使用します。

完全に同じでなくても、多くの部分であてはまっていれば、この言葉を使用することができます。

あてはまることであり、従う、対応するといった意味ではありません。


「準拠」とは?

物事が成り立つある事柄に従うこと、またその従う事柄のことです。

ある場所ではドレスコードが決まっていたとします。

規則があるので、ドレスコードを守らなければならないという根拠になります。

これに従うことを「ドレスコードに準拠する」ということができます。

歴史を題材にした小説があります。

小説を空想で書いているのではなく、史実に基づいています。

この場合は「史実に準拠した小説」ということがあります。

歴史上の事柄がよりどころとなるもので、それに従っています。

このような、よりどころとなるものに従うことを意味しています。

「準拠」の使い方

根拠となるものがあり、それに従うことを指して使用します。

規格、規則、ルールなどに関して使われることが多いです。

日常会話ではあまり使用されません。

「適合」と「準拠」の違い

「規格に適合する」「規格に準拠する」のような似たような使い方をするので、それぞれの言葉が持っている意味は同じであるように感じますが、意味は同じではありません。

前者の言葉は、ぴったりあてはまることです。

条件や状況などにあっていることをいいます。

従うという意味はありません。

後者の言葉は、よりどころとするものに従うことです。

あてはまることではなく、従うことを意味しています。

「適合」の例文

・『うまく適合できていない』

・『ルールに適合した製品』

・『今の生活様式に適合している』

・『適合するかテストをする』

「準拠」の例文

・『規格に準拠しています』

・『教科書に準拠した問題集』

・『原作に準拠した映画』

・『システムに準拠しています』

まとめ

2つの言葉は、規格や基準などに関して使われることがあり、似たような場面で使用されるので同じような意味を持っているように感じますが、それぞれの言葉が意味するものは違います。

一方はあてはまること、もう一方は従うことを意味しています。

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