「適宜」と「適切」の違いとは?分かりやすく解釈

「適宜」と「適切」の違いとは?違い

この記事では、「適宜」「適切」の違いを分かりやすく説明していきます。

「適宜」とは?

「適宜(てきぎ)」とは、「その時やその場面に適していて、ちょうど良いこと」を意味しています。

「適宜」という表現には、「それぞれの人が自分で判断して良いと思う行動をするさま」といった意味合いも備わっています。

「適宜」の言葉は、「TPOに合致していて適当なさま」「各人が随意に物事の是非を判断して行動すること」などを示唆しているのです。

例えば、「適宜の応急処置で怪我人が助けられました」「この旅行の目的地に到着した後は、適宜行きたいところに行っても構いません」などの文章で使われています。


「適切」とは?

「適切(てきせつ)」とは、「その行動がある目的に上手く当てはまっているさま」を意味しています。

「適切」の言葉には、「ある目的や基準に照らして、程度・内容がぴったりと合っていて良い結果につながるさま」といった意味合いもあります。

「適切」というのは、「その行動・発言・判断などがちょうど良くて、目的を達成する上で有効であること」を示唆している表現なのです。

例えば、「コーチから適切な指導を受けられなければ自己流のトレーニングだけでは限界があります」などの例文で使うことができます。


「適宜」と「適切」の違い

「適宜」「適切」の違いを、分かりやすく解説します。

「適宜」「適切」は双方とも「程度・やり方などがちょうど良いさま」を意味していますが、「適宜」のほうが「ある特定の時点・場面(状況)に適していてちょうど良い」といったニュアンスが強いという違いがあります。

「適宜」「その状況・TPOに合っているという行動の指標」の意味合いが強くて、「適切」「ある目的を果たすために適していて効果があるという行動の結果」の意味が強くなっている点も違っています。

また「適宜」の言葉は「適切」にはない、「それぞれの人が良いと思うことを判断して行動する・めいめいが随意に振る舞う」といった意味を持っています。

「適宜」の例文

・『部下たちの適宜の連絡や対処のお陰で、何とか納期までに約束のソフトウェアや機械部品を取引先にきちんと納品することができました。』

・『あちらのフードコートでランチを食べることになりますが、皆様は適宜お好きなメニューを選んで食べるようにしてください。』

「適切」の例文

・『適切な医療行為でないことは確かでしたが、仲間が骨を折るような大怪我をしてしまった以上、仲間同士で何とか応急措置だけはしました。』

・『最低限のマナーや作法を覚えていないと、高級レストランではお客様のホスピタリティーを高める適切なサービスを提供することはできません。』

まとめ

この記事では、「適宜」「適切」の違いを説明しましたがいかがでしたか?

「適宜」とは「ある時や状況にぴったり合っていて適当なさま・それぞれが良いと思うような判断をすること」を意味していて、「適切」「目的を果たすためにちょうど良いこと・行動の結果が良いこと」を意味している違いがあります。

「適宜」「適切」の違いについて詳しくリサーチしたい人は、この記事の内容をチェックしてみてください。

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