「配布」と「送付」、このふたつの言葉は日常生活からビジネスシーンまでさまざまな場面で使うことがある言葉です。
ですがどちらも似たような意味に思え、違いも曖昧であるという方がほとんどだと思います。
それではこの記事では「配布」と「送付」の違いについてわかりやすく説明していきたいと思います。
「配布」の意味とは?
「配布」とは、広く配って行き渡らせることをいいます。
ひとりひとりにではなく、不特定多数の大人数に向けて配る、という意味で使います。
たとえば駅前で配られているポケットティッシュや、ポストに入っているチラシなどがその対象となります。
なにかを配る相手がしっかりと定められておらず、なにかを広める目的や、単に不特定多数に向けて配る場合、この「配布」という言葉が使われます。
「配布」の「配」は「くばる」を意味し、「布」は「分布」などにも使われていることから分かるように「広くにいきわたらせる」という意味を持っている言葉です。
「送付」の意味とは?
「送付」とは、送り届けることや送り渡すこと、送りつけることを意味しています。
主に書類などを送るときに使う言葉で、ビジネスシーンで使われる事が多い言葉です。
物や書類を送るときに表紙として添える「送付状」がわかりやすい例です。
また「送付」は「送る」という意味だけではなく「届ける」という意味も持っており、「送付日」といった場合は荷物や郵便物が到着する日をあらわします。
送る手配をした日ではないので、「送付」には「届ける」という意味があることが分かります。
「配布」と「送付」の違いについて
「配布」と「送付」は似た意味を持っている言葉ですが、細かく見ていくとかなり違った意味を持っている言葉です。
まず「配布」は、広く配って行き渡らせることを指す言葉で、その対象は不特定多数のだれかへ向けたものとなっています。
「送る」というよりは「配る」という意味合いで使う言葉であり、また配る対象もしっかりと定められているわけではなく不特定多数の多くの人に向けて配られるものをいいます。
配られるもの自体も、たとえば書類だったりチラシだったりポケットティッシュだったりとさまざまです。
対する「送付」は、なにかを送り届けることや渡すことをあらわし、「送る」だけでなく「届ける」意味を持っているということがひとつの特徴です。
送るもの自体は書類であることがほとんどで、荷物の場合もあります。
「送付状」という送るものに添える書類はビジネスシーンで文書を送る際によく使われているものです。
このように、「配布」と「送付」は、意味も違っていてその「送るもの自体」も違っている言葉でした。
「配布」を使った例文を紹介
・『このゲームを初めてまだ日が浅いのだが、配布キャラクターがとても強くて心強い。良心的なゲームだ。』
「送付」を使った例文を紹介
・『この住所に履歴書を送付してください、と言われ書類を送ったが、就活で印象つけるために必要不可欠な送付状を入れ忘れてしまった。なくてもよいものだが、なんだか悔しい。』
「配布」と「送付」の違いのまとめ
いかがでしたでしょうか。
「配布」と「送付」はその対象となるものが何であるのか、送る相手、持っている意味などかなり違った意味を持つ言葉でした。
会社で働く際も使うことがありますので、意味を押さえておきましょう。