高級クレヨンや色鉛筆の名前に「青」と「碧」という聞きなれない言葉がのっていることがあります。
この記事では、「青」と「碧」の違いを分かりやすく説明していきます。
正しい使い分けを知って、水彩画を描くときなどに役立ててみてください。
「青」とは?
青とは光の三原色のひとつ。
よく晴れた空の色、どこまでも続く海の色に例えられる、爽やかな色のことです。
青色と聞くと、水や空そして海や宇宙などを思い浮かべることが多く、青空や青柳・青菜など、色々なシーンで「青」はもちいられています。
また夏に土手などに咲くツユクサの花の色を、青色と表現している辞書もあります。
実際に昔の日本ではツユクサの青い花の色素を、青色の原料として使っていたようです。
青には涼やかな気持ちや、リラックスをもたらす癒しの意味合いもあります。
気持ちを和ませる色なので、ベッド回りの寝具や文房具に青が使われることも多いです。
「碧」とは?
碧(へき)は、青緑色のことです。
青と緑を混ぜたような、何とも幻想的なカラーを指した言葉です。
ビリヤードグリーンと呼ばれる、やや黒っぽい緑に近い色合いになります。
深みのある色合いなので、落ちついた佇まいがあり着物の染め色としてもちいられる場合もあります。
碧の語源ともなっているのが、碧玉(へきぎょく)と言われる天然の石です。
酸化した鉄などが含まれていることから、エメラルドグリーンに似た色をしています。
日本では古代からある石で、遺跡などから多数発掘されていることから勾玉の原料として用いられていたようです。
ちなみに碧を用いたことわざに「水天一碧」があります。
空と海が一体となっているといううつくしい言葉で、水平線をあらわす時にもちいられる言葉です。
最近では「碧」を名前につかう場合もあります。
碧であおい、碧斗であおとと読みます。
どちらも人気の名です。
「青」と「碧」の違い
よく似ているものの、知らないと上手く説明できないのが「青」と「碧」です。
「青」と「碧」の違いを、分かりやすく解説します。
・ブルーか、モスグリーンか
青は澄みきった青空のような、明るい色のこと。
それに対して碧玉がベースになっている碧は、青と緑を混ぜたようなダークグリーンやモスグリーンの色になります。
空や海の色と聞いて多くの人が思い浮かべるのが「青色」。
それに対して生い茂る草木や、緑色の天然石にちかい色合いが「碧色」になります。
くすみの少ない、明るい青色が「青」。
それに対してくすみが多い、深みのある緑色が「碧」になります。
ちなみに青は光の三原色のひとつでもあるポピュラーな色なので、どちらを使うか迷った場合は「青」を選択するのもおすすめです。
まとめ
青と碧の違いを、分かりやすくお伝えしました。
青は空や海や水など、自然の色合いをしめす爽やかな色です。
対して碧は深い新緑をイメージした、暗みのある青緑色になります。
正しい違いを知って、色の美しさを体感してみてください。