「非行」と「不良」の違いとは?分かりやすく解釈

「非行」と「不良」の違い違い

この記事では、「非行」「不良」の違いを分かりやすく説明していきます。

「非行」とは?

「非行」【ひこう】は、法律や道徳に反する行為のことです。

または青少年がおこなうそれらの行為を指します。

漢字の「非」は正しくない、あやまちという意味を持ち、「行」はおこないを意味します。

「非」「行」が組み合わされ、間違った行為に走ることを表す言葉になっています。

広義には、社会の規範に反する行為や法律に違反する行為を指しますが、青少年がそれらの行為に走ることを「非行」と呼ぶのが一般的です。

少年法では、未成年(20歳未満の青少年)による犯罪行為、法に触れる行為、将来的に犯罪につながるような行為(ぐ犯)を「少年非行」または「非行」といいます。

14歳以上20歳未満で犯罪を犯した青少年は「非行少年」と称され、刑罰の対象となります。

非行で多いのは窃盗、万引き、詐欺の加担とされるほか、飲酒や喫煙、他人に迷惑をかける行為も「非行」にあたります。


「非行」の例文

・『過程に問題があって非行に走る』
・『非行少年の更生を支援する』


「不良」とは?

「不良」【ふりょう】とは物の状態が悪いこと、素行の良くない人を表す言葉です。

または、未成年者の「不良」を指します。

漢字の「不」は打消しの意味を持ち、「良」はよいこと、好ましいことを意味します。

「不」「良」が組み合わされることで、状態が良くないことを表す言葉になっているのです。

欠陥のある製品は「不良品」、胃腸の消化が良くないことは「消化不良」と呼ぶなど「不良」は幅広い事象に対して使われています。

また、素行の良くない未成年者は「不良行為少年」と呼ばれます。

「不良行為」とは、犯罪行為にはあたらない、社会の規範に反した行為のことです。

具体的には飲酒や喫煙、深夜の徘徊などがあります。

「不良行為少年」を略して「不良少年」「不良」と呼びます。

また「不良」の中には「ヤンキー」「ツッパリ」と呼ばれる者もいます。

「不良」の例文

・『不良品を返品する』
・『あの公園は不良グループのたまり場になっている』

「非行」と「不良」の違い

「非行」「不良」の違いを、分かりやすく解説します。

「非行」は法律や社会の規範に違反する行為のこと。

「不良」は状態や素行が悪いことです。

一般に未成年者の行為を指すことが多く、その場合の「非行」は犯罪行為、あるいは法に触れる行為や将来の犯罪につながる行為(ぐ犯)を指します。

「不良」「不良行為少年」の略称です。

犯罪行為にいたらない程度の悪い素行をする少年・少女を指します。

「非行」は刑罰に問われます。

一方、不良行為は「ぐ犯」の一歩手前といわれ、刑事処分はされませんが補導の対象となります。

まとめ

「非行」「不良」は混同されがちで、同じ意味だと思っている人も少なくありません。

しかし法律的な定義ははっきりした違いがはっきりしています。

適切な使い分けができるよう、正しい意味を把握しておきましょう。

違い
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