この記事では、「頑固」と「偏屈」の違いを分かりやすく説明していきます。
「頑固」とは?
「頑固」には2つの意味があります。
一つは、自分の考え・主張・態度などを簡単には変えようとしないさまです。
家族で外食をすることになったとします。
父は焼き肉がいいと言いますが、母と息子は家族はファミレスがいいと言います。
1対2でファミレスの意見の方が多いです。
しかし、父は一度言ったことを変えようとしません。
息子がどんなに叫んで泣いても、何が何でも焼肉を食べに行くといいます。
この態度は「頑固」だといえるでしょう。
もう一つの意味は、簡単には取れないことです。
「頑固な汚れ」のようないい方をします。
ガスコンロに付着した油汚れを長期間放置していると、少しこすったくらいでは落ちなくなります。
強力な洗浄力を持つ洗剤を使用し、長時間つけ置きをし、固いタワシでゴシゴシとこすって、やっと取ることができます。
このようなしつこくて、なかなか取れないものを意味しています。
「頑固」の使い方
簡単には考えや態度を変えない、簡単には取れないという意味で使用をします。
「偏屈」とは?
性質や考えなどが偏っていて、ひねくれているさまです。
ひねくれているとは、あれこれ理屈を言いまわすさまを指しています。
たとえば、「これおいしいよ」と人が勧めても、「そんなのいらない」「絶対まずい」など、いつもいつも言い返すようなさまは、ひねくれているといえるでしょう。
人の考えを素直に受け入れることができていません。
こういった傾向がある人は、自分の考えや態度などを簡単に変えようとしません。
歳を重ねると、考えが偏ってくることが少なくないようです。
考えに柔軟性がなくなってしまい、ある事に考えが偏るようになり、人の考えを素直に受け入れられなくなるのです。
しかし、すべての人がそうなるわけではありません。
「偏屈」の使い方
性質や考えなどが偏っていて、ひねくれていることを指して使用する言葉です。
人間に対して使うことが一般的です。
「頑固」と「偏屈」の違い
「頑固」は考えや態度を簡単に変えないさまです。
また、「頑固な汚れ」「頑固な風邪」など、取りついて簡単に取れないさまも指しています。
「偏屈」は考えや性質に偏りがあって素直でないさまです。
考えなどを簡単には変えず、さらにひねくれているところがある場合をいいます。
簡単に取れないという意味はなく、「偏屈な汚れ」などとはいいません。
「頑固」の例文
・『頑固だけれど憎めない』
・『頑固おやじとまた喧嘩をした』
・『毛穴の頑固な汚れを落としたい』
・『頑固な汚れと格闘する』
「偏屈」の例文
・『偏屈なところを直して欲しい』
・『あの人は偏屈だから苦手だ』
・『自分で偏屈だと思う』
・『昔から偏屈だ』
まとめ
考えや態度を簡単に変えないさまを指している2つの言葉ですが、「偏屈」は素直でないという意味も含まれています。