この記事では、「頑張る」と「無理する」の違いを分かりやすく説明していきます。
「頑張る」とは?
「頑張る」【がんばる】とは、自分の意志を押し通すこと、困難に負けずやり抜くことです。
「頑張る」は江戸時代にはすでに使われていた言葉で、漢字の「頑張」はあて字です。
もとは「眼張る」あるいは「我を張る」【がをはる】という言葉が使われていました。
「眼張る」にはものを見張るという意味があり、見張るためその場をかたくなに動かない様子を指しています。
もうひとつの「我を張る」は自分の意志を押し通す、という意味があります。
この「眼」や「我」が、かたくなという意味を持つ「頑」に入れ替わり、かたくなに自分の意志を押し通すことを示す「頑張る」に転じていったのです。
「眼張る」や「我を張る」には自分の欲のために意志を押し通すネガティブな印象があります。
しかし、私たちが使っている「頑張る」は、一生懸命に励むことを意味し、ポジティブな言葉という印象が強くなっています。
「頑張る」の例文
・『最後まであきらめずに頑張る』
・『学生時代は部活を頑張った』
・『相手に負けないよう頑張って言い返す』
「無理する」とは?
「無理する」【むりする】とは、実現が難しいのにしいておこなうことです。
「無理をする」とも言います。
「無理」は道理に合わない、実行が難しい、強いておこなうことを指す名詞で「無理する」はその動詞の終止形です。
「無理する」は、その人の限界を超えてまで実践しようとするさま、苦しいのに我慢してやり抜こうとするさまを表します。
これは、努力をすれば実現は可能ですが、条件が難しいため大きな負担がかかっている状態を指します。
また「そこまでしてする必要がないのに、わざわざ何かをすること」という意味で使われることもあります。
「無理する」の例文
・『休まず無理をして働いたら体をこわしてしまう』<
・『無理をして参加する必要はありません』
・『車は好きだが、無理してまで高級車を買うつもりはない』
「頑張る」と「無理する」の違い
「頑張る」と「無理する」の違いを、分かりやすく解説します。
両者は何かに一生懸命打ち込む様子を表す言葉です。
「頑張る」は、自分の意志を貫くためにやり抜くことを意味します。
「無理する」も「頑張る」と同じ状況ですが、自分の限界を超えるほど打ち込んでいるため、負担がかかっている状態になっています。
言い換えれば「頑張り過ぎ」ということです。
何かを得るために「頑張る」ことは良いことです。
ただし、無理をしてまで頑張るさまは見ていて痛々しく、あまり好ましくないというわけです。
まとめ
「頑張る」と「無理する」はよく似ていますが、ニュアンスは少し異なります。
「頑張る」はほめ言葉になりますが「無理する」にあまり良い意味はありません。
それぞれの意味を解釈し、上手に文章に取り入れていきましょう。