年齢を重ねると、髪の毛にも年齢が出るようになります。
これを表現したことわざをご紹介しましょう。
この記事では、「頭に霜を戴く」の意味を分かりやすく説明していきます。
「頭に霜を戴く」とは?意味
「頭に霜を戴く」の意味は、頭が白髪になる、あるいは白髪が交じり、目立つことを言います。
他にも白髪頭を「ごま塩」と表現することがありますが、このように色が白黒交じったような状態の頭髪を表現する時に使われます。
「頭に霜を戴く」の概要
日本人は一般的に髪の毛が黒いので、年齢を重ねるとともに、白髪が目立つようになります。
黒い髪の毛に白いものが交じると、目だってしまいますが、それを霜に例えて表現したのが、このことわざです。
霜が降りると、うっすらと白くなりますが、それを白髪の表現に使うことで、上品な印象を受けます。
このように、自然の美しさを例えに使うことで、直接的な表現を避けることもできますし、印象もかなり変わってきます。
「頭に霜を戴く」の言葉の使い方や使われ方
「頭に霜を戴く」の例文をいくつか挙げておきましょう。
「この道30年が過ぎ、すっかり頭に霜を戴くような年齢になりました」>
「頭に霜を戴くような年齢になったので、そろそろ引退を考えております」>
「当時は若かった彼も、今ではすっかり頭に霜を戴く年齢となったようです」>
これらのように、「頭に霜を戴く」ということわざを入れることで、比喩的に白髪になるような年齢になったことを表現することができます。
「頭に霜を戴く」の類語や言いかえ
「霜を置く」、または、「頭に霜を置く」と言いかえることができます。
これらは「頭に霜を戴く」と同じような意味で使われます。
他には、「雪をいただく」、「白いもの」、「霜髪」、あるいは、「頭の霜」なども、同じような意味です。
「雪をいただく」は霜よりもさらに白い印象を受けます。
頭を山に例え、そこに降る、あるいは積もった雪の美しい白さを表現しているようなイメージがあります。
まとめ
多くの人がある程度の年齢になってくる頃から、白髪が出てくるようになります。
中には気にしない人もいますが、気にする人もけっこういるようです。
白髪を霜に例えて比喩的に表現することで、より良い印象を受ける、あるいは与える表現になっていると言えるでしょう。
霜を使った表現は他にもあります。
例えば、「八十八夜の別れ霜」は、立春から数えて八十八夜後の5月の始め頃になると、霜が降りなくなることを表しています。
また、「雪上に霜を加う」は、十分にあるのに、さらに同じようなものを付け加えることを言います。
霜は季節を感じることができる自然現象です。
そのため、二十四節気や七十二候でも霜が使われています。
二十四節気では、10月23日頃から冬至までの期間を「霜降(そうこう)」と言います。
また、七十二候では、「霜降」の初候の10月23日頃から10月27日頃を、「霜始降(しもはじめてふる)」と言っています。
この頃に「霜」が初めて降りる頃とされており、夜から朝方にかけて、急激に気温が下がることで、「霜」が降りるようになります。