この記事では、「頭隠して尻隠さず」の意味を分かりやすく説明していきます。
「頭隠して尻隠さず」とは?意味
悪事や欠点の一部分だけを隠して全体を隠したつもりになっていることを、愚かだとばかにしたり笑ったりすることです。
悪事や欠点は人に知られたくないものです。
そこで、悪事などを働いたものは隠そうとします。
しかし、全部を隠したつもりでいても、悪いことは気づかれてしまうものです。
そのことを表現した言葉です。
「頭隠して尻隠さず」の概要
この言葉はキジという鳥にちなんだものです。
キジは日本の国鳥になっている、キジ目キジ科キジ属に分類される鳥です。
目の周りが赤く、オスは頭部が青緑色をしており、メスは全体的に茶色っぽい色をしています。
全長はオスで81cmほど、メスで58cmほどです。
鳴き声が特徴的で、オスは縄張り争いのときに「ケーン」と大きな声を出します。
キジの生息地は林、農耕地、河川敷などの明るい草地です。
人間が近づくと草むらの中に隠れようとします。
しかし、尾が長いので尾だけが見えていることがあります。
隠れたつもりになっていても、外からは見えているのです。
このことから生まれた言葉だとされています。
悪事や欠点を完全に隠すのは難しいです。
犯罪の場合だと、犯人は証拠を残していないと思っていても、現場をよく調べると証拠となるものが見つかることが珍しくありません。
そして、わずかな手がかりを頼りに犯人をつきとめるのです。
まれに、事件から何十年も経っても解決しない事件があります。
しかし、何年も経っていても警察などは調べを続けており、時効間近となって犯人が逮捕されることもあります。
やはり、悪いことは隠すことが難しいのです。
犯罪のような法律に違反することを隠したつもりになっていても、他人には気づかれてしまう、ということだけをこの言葉は意味しているのではありません。
たとえば、お茶碗を割ったのを知られないようにこっそり隠す、遅刻は寝坊が原因なのに嘘をつくなどです。
こういったことも隠したつもりでも、他人に気づかれてしまうものです。
「頭隠して尻隠さず」の言葉の使い方や使われ方
全体を隠したつもりでも、他人には気づかれてしまうものだという意味で使用をします。
隠すものは悪事・欠点などです。
本来の意味ではありませんが、動物が狭いすき間に入って頭だけ隠れて、しっぽが見えていることにも使われる場合があります。
「頭隠して尻隠さず」の類語や言いかえ
「身を蔵し影を露わす」が似た意味の言葉です。
体を隠しても影は見えてしまうという意味です。
欠点を隠したつもりでも、他人にはわかってしまうといった意味になります。
まとめ
他人に見つからないようにと隠れたつもりでも、体の一部分は外から見えていて、他人に気づかれてしまうことがあります。
悪事や欠点なども、隠したつもりでも他人にはわかってしまうことがあります。
そのことを表した言葉です。