この記事では、「飴」と「グミ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「飴」とは?
「飴」とは、米やイモ類、コーンスターチや、様々な穀類由来のデンプンを糖化して作った甘い菓子を指す言葉です。
こうして作られた「飴」の主成分は、麦芽糖やブドウ糖です。
「飴」は古くから、上記の様に製造され、お菓子として存在していましたが、現在では砂糖やその他の糖類を加熱して熔融し、それを冷却して固形状にする製法で大量生産されています。
また「飴」の中で固形状のものは「固(かた)飴」、そして液状のものは「水飴」と大別して呼ばれています。
「グミ」とは?
「グミ」とは、果汁などをゼラチンで固めたドイツ発祥の菓子の一種です。
ドイツ語ではGummiと表記し、これは元々はゴム製品を指す言葉でしたが、「グミ」の弾力がありながらも柔らかい感触が、ゴムに似ている事からこの名称が浸かられたものです。
ドイツではハリポー社の商品が最も有名です。
また日本では1980年に明治製菓が発売したコーラアップと言う商品が最初で、その後、色々な果汁入りの「果汁グミ」が若い女性を中心に人気を博し、そこから広まったとされています。
この「グミ」の主成分であり、その独特な弾力と柔らかさを作り出しているゼラチンについて補足説明しておきます。
ゼラチンは、動物の身体を形成している繊維状のたんぱく質であるコラーゲンを加熱して構造を一旦分解して、水に溶けやす水溶性のたんぱく質に変化させたものです。
ゼラチンの最大の特長は温めると溶け、冷すと固まると言う性質であり、「グミ」もこの特長を活かしたお菓子と言えます。
「飴」と「グミ」の違い
「飴」も「グミ」も、いずれも身近なお菓子であると言う共通点はありますが、その主原料や製法や食感等は全く違うものです。
「飴」穀類由来のデンプンを糖分に変化させたり、砂糖やその他の糖類を加熱して熔融し、それを冷却して固形状にしたものです。
それに対して、「グミ」は果汁などをゼラチンで固めて作られるお菓子で、主成分のゼラチンはコラーゲンから作られる水溶性のたんぱく質です。
この様に、「飴」は極端に言えば、糖分を固めたものであるに対し、「グミ」は水溶性のたんぱく質を固めたものであると言え、全く異なるものなのです。
まとめ
「飴」は穀類由来のデンプンを糖分に変化させて古くから作られていたお菓子です。
現代では直接砂糖やその他の糖類を加熱して熔融し、それを冷却する方法で、大量生産されているお菓子です。
一方の「グミ」はドイツ発祥で、日本で生産販売されたのは1980年で比較的新しいお菓子です。
この「グミ」は水溶性のたんぱく質であるゼラチンを溶かして固めたものです。
この様に、「飴」と「グミ」は、いずれも現在ではポピュラーなお菓子ですが、その主成分や製造方法は全く異なるものです。
「飴」には硬い「固飴」と粘り気があり、ねっちとした食感の液状の「水飴」がありますが、「グミ」はいずれとも異なる柔らかくて弾力のあるゴムの様な食感のお菓子です。
この食感から、「飴」と「グミ」を見分ける事も容易です。