「2.5次元」とは?意味や言葉の使い方、概要(元ネタ)など

「2.5次元」とは?新語・ネット用語

演劇関連の話題で耳にする言葉に「2. 5次元」があります。

この言葉はどのような意味で使われているのでしょうか。

今回は、「2. 5次元」の意味と類似表現について解説します。

「5次元」とは?意味

「2. 5次元」とは、「アニメや漫画など二次元の世界を忠実に再現した作品」を意味する言葉です。


「5次元」の概要

時間と空間を扱う次元論ではアニメや漫画などの作品世界は「2次元」我々の住んでいる現実世界は「3次元」に分類します。

いわゆる表面世界が2次元で立体の世界が3次元にあたりますが、そこから転じて「アニメや漫画、小説など2次元媒体で制作された作品」のことを総称して「2次元」と呼びます。

「2. 5次元」とは「2次元媒体で制作された作品を原作にしてイメージやビジュアルを崩すことなく3次元で再現した作品」を指します。

2次元を3次元で再現するという試みまこれまで何度も行なわれてきましたがその多くはとてもうまく言っているとは言いがたいクオリティでした。

3次元化するにあたってビジュアルイメージが大きく変わってしまったりキャスティングに問題があったりなど作品としての出来栄えとは別に原作ファンからすると納得できない部分が多く、中には原作に対するリスペクトが欠けているとして騒動に発展したケースもありました。

かつては2次元作品の3次元化といえば期待はずれや失望するのが当たり前でしたが、そんな風潮に一石を投じたのが「テニスの王子様」当週刊少年ジャンプに連載されていた作品のミュージカル舞台化です。

テニスの王子様のミュージカル版、略してテニミュと呼ばれる舞台化はこれまでの3次元化とはまったく異なるアプローチが取られました。

原作世界を忠実に再現することを再優先しキャストは知名度や実績よりも原作再現度やルックスの良さなど原作ファンが納得する基準で選ばれます。

演出でも原作が尊重され漫画でしかありえないシーンを部隊で見事に再現してみせたことに原作ファンからも多くの賞賛が寄せられ舞台化は大成功を収めます。

テニミュをきっかけにアニメや漫画を原作に忠実な形で舞台化する流れが作られます。

このような「2次元の原作を忠実に演劇化した作品」を指す言葉が「2. 5次元」です。

現実でありながらも一定の距離感が保たれる舞台演劇は虚構と現実の狭間を表現する手法として相性がよく、これまでのドラマや映画とは異なる形で3次元化を成功させるシステムが作り上げられました。

近年は舞台演劇の一ジャンルとして地位を確立するほかスター俳優の排出にも成功しています。


「5次元」の言葉の使い方や使われ方

・『2. 5次元の舞台を感激する』
・『2. 5次元ファンは熱心な女性が多い』
・『舞台演劇界の中でも2. 5次元は大きな勢力になりつつある』
・『きらびやかな衣装は2. 5次元の大きな魅力である』

「5次元」の類語や言いかえ

・実写化
「漫画や小説など2次元媒体を人間が演じる実写作品化すること」を意味する言葉です。

2次元の3次元化という意味では「2. 5次元」と同じですが「2. 5次元」が原作へのリスペクトを大切にするのに対し、こちらはドラマや映画など実写化するメディアの方が上の立場だという態度が見られることが多く原作ファンからは敬遠されるという違いがあります。

まとめ

「2. 5次元」は日本初の新しい文化でありこれからの可能性も期待できるジャンルです。

家で楽しむ2次元と劇場まで足を運ぶ3次元という一見相容れない両者が理想的な形で結びついて出来上がった新しい概念なので言葉の意味を正しく知っておきましょう。