この記事では、「MMT」の意味を分かりやすく説明していきます。
「MMT」とは?意味
「MMT」とは「Modern Monetary Theory」の頭文字を取った経済学用語で、「現代通貨理論・現代金融理論」と翻訳されています。
「MMT」は古典派経済学と対立するケインズ経済学の流れを汲んでいて、「政府は累積債務(赤字)が増えても、自国の通貨発行権を持っている限り、債務不履行(デフォルト)に陥ることはない」とする理論なのです。
「MMT」では、「貨幣は負債証明書・国債は財源調達ではなく金利調整の役割・租税は流通や納税の仕組みをつくるもの」として定義されます。
「MMT」は簡単に言えば、「自国通貨を自由に創造できる政府は、いくら赤字を積み上げても深刻な問題は起こらないとする理論」として理解することができます。
「MMT」の概要
「MMT」と呼ばれる現代通貨理論の前提には、「貨幣は国家が自由に生み出せるとする表券主義」や「ケインズ経済学的な財政政策の重視+累積債務による財政制約の軽視」、「インフレ率で財政支出を調整しながら、雇用・物価・・金融の安定を政策目標にする」などがあります。
「MMT」という経済理論は、「自国通貨を自由に創造可能な政府は、いくら財政赤字・累積債務が増えたとしてもそれによってデフォルト(債務不履行)になることはないこと」を示していて、特に「政府の財政支出の制約はないこと」を強調しています。
つまり「MMT」というのは、「政府は自国の貨幣をいつでも創造できるため、財政支出を行いたいのであれば借金をする必要自体がないとする理論」なのです。
「MMT」の言葉の使い方や使われ方
「MMT」という現代経済学の用語は、「財政赤字を削減する財政均衡(財政健全化)ではなく、インフレ率や経済の均衡を重視すべきとする現代通貨理論(現代金融理論)」の意味で使うことができます。
「MMT」の経済用語は、「ほぼすべての先進国において、国家の累積赤字が拡大している問題について議論する場合に、通貨発行国である限りは、赤字を深刻な問題として考える必要はないという立場」で使用されることが多くなっています。
「MMT」とは、「政府が通貨発行権を持つ限り、自国通貨による財源不足の問題は生じないとする理論」の意味で使われる経済の専門用語なのです。
「MMT」を使った例文(使用例)
・『ケインズ経済学の系統につらなるMMTは、公共事業や財政支出を正当化するために財政赤字の悪影響を軽視する傾向はあります。』
・『MMTは新しい経済学の理論として知名度を上げているので、MMTを根拠にして金融政策を語ると専門家のように聞こえます。』
・『MMTを前提にして国家財政の累積赤字の問題を考えれば、日本の約1,200兆円もの赤字も大したことがないように感じるから不思議です。』
まとめ
「MMT」という経済学用語の意味や概要について解説しましたが、いかがでしたか?
「MMT」の用語は、「自国通貨の発行権を有する政府は、いくら自国通貨の財政赤字を拡大してもデフォルトに陥ることはないとする理論」を意味しています。
「MMT」という現代貨幣理論の大まかな意味をリサーチしたい人は、この記事を参考にしてみて下さい。