中国のニュースを見ていると、専門的な言葉が出てきてモヤモヤすることがあります。
この記事では、「国家主席」と「首相」の違いを分かりやすく説明していきます。
どう違うのか、あらためておさらいしていきましょう。
「国家主席」とは?
中国のリーダーといえば、習近平国家主席です。
国家主席とは社会主義国のリーダーのこと。
圧倒的な権力を持っているので、実質的にナンバーワンといえる存在です。
主席という言葉は、最高責任者・最高指導者という意味があります。
民間の企業にたとえるなら、CEOと呼ばれるポストです。
国家主席というのは「中華人民共和国という国の最高指導者」。
つまり中国で1番のお偉いさんです。
国家主席になると、国内外のあらゆる決定を自分でおこなうことができます。
国家主席になるためには、中国の共産党大会という大会で選ばれる必要があります。
ただ社会主義の国ということもあり、実際に選挙はあって無いようなもの。
国家主席の任期は5年と決まっていますが、有事が起こらない限り続投することが多くなっています。
「首相」とは?
国家主席の陰にかくれてしまい、存在感がやや薄れているのが中国の首相です。
日本で首相といえば内閣のトップにあたります。
ところが中国だと国務院というお役所のトップを指します。
中国という国の、おもに行政を管轄する部署のリーダーなのです。
企業にたとえるのなら、副社長のポストが近いです。
首相の主な仕事は、国務院のスタッフが正しく働いているのか監視することです。
またスタッフの人事権も持っているので、国務院内で何かあれば交代させることもできます。
一方で首相が国家主席に相談なしに、政治をおこなうことは殆どありません。
首相にとって国家主席は直属の上司にあたるので、何かあれば報告や相談をおこなうことは必須。
表向きは首相というポストが与えられていますが、中国の事実上の支配者は国家主席にあたえられています。
「国家主席」と「首相」の違い
中国の政治を見ていくと「国家主席」と「首相」の違いが分からなくなることがあります。
「国家主席」と「首相」の違いを、分かりやすく解説します。
・ナンバーワンとナンバーツー
国家主席は中華人民共和国のトップのこと。
最前線に立って、陣頭指揮をおこなっている人です。
アメリカに例えるなら、大統領。
日本なら内閣総理大臣つまり首相のことです。
国をうごかす権限を、すべて持っているのが国家主席です。
そして首相は、中国におけるナンバーツーの存在です。
国務院のリーダーにあたります。
権限は国家主席ほど持っておらず、お飾りという言い方をする専門家もいます。
まとめ
中国政府の「国家主席」と「首相」の違いを、分かりやすくお伝えしました。
国家主席とは中華人民共和国の最高指導者のこと。
中国ナンバーワンの権威者です。
また首相は行政を管轄する、ナンバーツーにあたります。
社会主義国ならではの表現を覚えて、ニュースを正しくチェックしていきましょう。