この記事では、事業所の「新設」と「増設」の違いを分かりやすく説明していきます。
「新設」とは?
「新設」とは、組織や機関などを新しく作ることです。
事業所の場合は、新しい事業所を作ることを意味しています。
これまで事業をしていた場合は、すでに事業所があることでしょう。
ここに新しい設備や施設をつけることではありません。
この言葉は、以前のものとは違うもの、初めてのものを作ることを意味しています。
ある不動産会社のことで考えてみます。
この会社は、これまで不動産の仕事だけをしていましたが、新しいことに挑戦したいと考えるようになりました。
新しいことに挑戦するための資金はあります。
そこで、今度はホテル経営をしようと考えました。
そのために、新しいホテルを建てたり、そこを運営する組織を作ったりしました。
これは、今までとは違う初めてのことをやっているといえます。
これまでのものに何かを付け足しているのではなく、新しいことです。
このように、組織や機関を新しく作ることをこの言葉は意味しています。
事業所の場合は、これまでとは別の新しい事業所や組織を作ることをいいます。
「新設」の使い方
組織や機関などを新しく作ることを指して使用します。
何かに付け加えるのではなく、初めての新しいものを作ることです。
「増設」とは?
「増設」とは、現在あるものに新しい施設や設備などを加えることです。
事業所の場合は、現在ある事業所に別の施設や設備などをつけることをいいます。
これまで事業をしてきたなら、すでに事業所があることでしょう。
そこに別の施設を付け加えたり、設備を設置したりすることをこの言葉は意味しています。
たとえば、これまでの生産ラインにさらに生産ラインを付け加えるなどです。
新しいものを一から作ることではありません。
また、これまであったものを壊して、新しいものを作ることでもありません。
「増設」の使い方
すでにあるものに別の施設や設備などを加えるという意味で使用をします。
何もないところに新しく作ることではありません。
「新設」と「増設」の違い
組織、機関、設備などを作るという意味は似ているのですが、同じことを指しているのではありません。
前者の言葉は、新しく作ることです。
初めてのことをいいます。
後者の言葉は、これまでのものにつけ加えることです。
何もないところに作るのではありません。
「新設」の例文
・『新設するための費用を集める』
・『展示スペースを新設した』
・『今年の5月に新設しました』
・『屋上庭園を新設する予定です』
「増設」の例文
・『施設の増設を考える』
・『セミナールームを増設する』
・『生産ラインを増設した』
・『増設することを視野に入れています』
まとめ
組織や施設などを作るという意味が似ている2つの言葉ですが、一方は新しく作ること、もう一方はつけ加えることを意味しており、それぞれの言葉が持つ意味は異なります。