投資の「リスクオン」と「リスクオフ」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「リスクオン」と「リスクオフ」の違い違い

投資の世界で使われる専門用語として「リスクオン」「リスクオフ」があります。

投資の基本を教える書籍などにも登場する言葉ですが一体何を意味しているのでしょうか。

今回は、投資の「リスクオン」「リスクオフ」の違いについて解説します。

「リスクオン」とは?

「リスクオン」とは「投資家がリスクを取って利益の追求を選択する相場状況」を意味する言葉です。

未来が不確定である以上、投資対象にかかわらずどのような投資にもリスクはつきものです。

価格が上がるか下がるか、需要が増えるか減るかは未来の不確定要素要素であり予想はできても完璧な予測は不可能です。

投資には常にリスクが付きまとうものであり、リスクとリターンを天秤にかけてどちらを選択するのかがは資家の判断に任されます。

未来は不確定ですが今後の相場がある一定方向に動きそうだという予測は成り立ちます。

例えばオリンピックが誘致されれば旅行需要によりホテルや不動産セクターには好影響が及びますし、政策として環境保護が重視されれば新エネルギーや低負荷技術などのセクターに有利に働きます。

このように「リスクを考慮してもリターン狙いで積極的に投資したほうが良い結果が得られると合理的に判断される状況」のことを「リスクオン」と呼びます。

簡単にいえば「どんどん投資した方がいい」ような状況を指す言葉で、基本的には相場が上向きいている状況を表しています。

リスクの高い資産に対して積極的に投資が行われるため国債など低リスク資産の市場では資金の減少が起こります。


「リスクオン」の使い方

・株価上昇は期間投資家の間に見られるリスクオンへの判断の転換が原因だとみられる。

・リスクオンだとするには相場は不安定に過ぎる。

・資産を失ってしまったのはリスクオンの判断タイミングを誤ったからだ。

・大暴落は底を打ったと判断され世界的にリスクオンの機運が高まった。


「リスクオフ」とは?

「リスクオフ」とは「投資家が利益よりもリスクを避けることを重視する相場状況」を意味する言葉です。

「リスクオフ」を簡単に言うならば「先行きが不安視される相場状況」です。

今後の見通しが悪く将来的に値下がりなどが発生する相場状況において投資家は積極的な投資を控えます。

そのような相場状況ではハイリスク・ハイリターンの投資商品は大きなリスクを伴うため投資家はそのような対象への投資を控えより安全性の高いローリスク・ローリターンの投資対象に移行します。

このように投資家が積極的にリスクを盗らない相場環境を指して「リスクオフ」と表現します。

「リスクオフ」の使い方

・有識者の判断はリスクオフで一致した。

・交渉が決裂に終わったため市場は一斉にリスクオフの動きを見せた。

・リスクオフのムードを改善するために政府が積極的に財政を支出する。

・蔓延するリスクオフムードにより長期金利はかつてないほどの低水準をつけている。

「リスクオン」と「リスクオフ」の違い

「リスクオン」「リスクオフ」の違いは、積極的にリスクを取るか否かです。

積極的にリスクを取ってより大きなリターンを狙う相場状況が「リスクオン」で、利益が減少しても極力リスクを避けようとする相場状況が「リスクオフ」です。

リスクに対して積極的に挑むのが「リスクオン」でリスク回避を優先するのが「リスクオフ」と正反対の関係にあります。

まとめ

「リスクオン」「リスクオフ」は投資関連でよく登場する言葉です。

難しい言葉ではありませんがどっちがどっちかごっちゃになることが多いので、リスクを取るほうと避けるほうをしっかり区別して覚えておきましょう。

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