野球の応援をしていると、聞きなれない言葉が耳をかすめることがあります。
この記事では、「猛打賞」と「マルチヒット」の違いを分かりやすく説明していきます。
正しい言葉を知って、プロ野球の世界に詳しくなりましょう。
「猛打賞」とは?
猛打賞(もうだしょう)とは、ひとつの試合で3安打以上打った選手に贈られる賞のこと。
プロ野球の選手に贈呈される、非常に夢のある賞です。
ちなみに「安打」というのは、ヒットのこと。
ピッチャーが投げた球を打ち返して、1塁以上すすめる「質のいい打球」のことです。
猛打賞は1試合に3ヒット以上が条件。
野球をやったことがある方なら分かるかと思いますが、これは簡単そうに見えて、難しい記録です。
1949年に作られた賞ですが、実際に賞を取れるのは、ごく限られた人のみです。
ちなみに猛打賞の歴代王者の顔ぶれを見てみると、巨人の長嶋茂雄さん、中日の立浪和義さん、巨人の王貞治さんなどのサラブレットの名前が挙がっています。
猛打賞を獲得すると、協賛しているスポンサーから商品券や腕時計などがプレゼントされます。
「マルチヒット」とは?
マルチヒットとは、ひとつの試合で2安打以上打つこと。
打者の勢いがあるときに用いる言葉で、野球の実況中継などでもよく耳にするキーワードです。
「マルチヒット」の「マルチ」には、多くの・たくさんのという意味があります。
つまり「多くのヒット」を打つことがマルチヒット。
野球の世界では、おもに2ヒット以上打つことをマルチヒットと呼んでいます。
イチロー選手や大谷翔平選手など、メジャーリーグで日本人選手が活躍するようになってから、使われ始めた用語です。
マルチヒットは賞とは違うので、マルチヒットを出したからといって、スポンサーや野球協会から賞が贈られる訳ではありません。
けれどもマルチヒットを出すと、会場が盛り上がったり、アナウンサーの実況中継により熱が加わったりします。
「猛打賞」と「マルチヒット」の違い
どちらもプロ野球にまつわる専門用語ですが、区別が付きにくいです。
「猛打賞」と「マルチヒット」の違いを、分かりやすく解説します。
・歴史ある賞は「猛打賞」
どちらも優れた打者に贈られる代名詞です。
1試合において、3ヒット以上打つのが「猛打賞」。
1試合において、2ヒット以上打ちあげるのが「マルチヒット」になります。
そのため順序としては、マルチヒットの記録を達成したら、その先に「猛打賞」が待っているという具合です。
また「猛打賞」は1949年に、清岡選手がつくった栄誉ある賞のこと。
マルチヒットは実況中継の専門用語なので、マルチヒットを達成しても賞や賞品はありません。
日本のプロ野球の個人タイトルにあたるのが猛打賞。
そうではないのがマルチヒットです。
まとめ
「猛打賞」と「マルチヒット」の違いを分かりやすくお伝えしました。
猛打賞はひとつの試合で3ヒット以上打つ、優秀な打者に贈られる賞のこと。
マルチヒットはひとつの試合で、2ヒット以上打つことです。
言葉を知ると、野球中継がますます楽しくなります。