「給料」と「賃金」の違いとは?分かりやすく解釈

「給料」と「賃金」の違い違い

この記事では、「給料」「賃金」の違いを分かりやすく説明していきます。

「給料」とは?

「給料」は(きゅうりょう)と読みます。

この「給料」の意味ですが、雇用主が労働者や使用人に対して労働の対価として支払う報酬のことになります。

「給料が安い」「給料が良い」と耳にすることがよくありますが、この「給料」とは月給や時間給といった「基本給」のことになります。

また「基本給」と似たような言葉に「給与」がありますが、こちらは「与える」という漢字が使われていることからも分かるように、支払う側からの目線での言葉です。

そして会社などから支給されるお金や物は「給料」ではなく「給与」と表すのが正式です。

「給与所得」と言いますが「給料所得」ちは言いません。

ちなみに「給与」には基本給だけではなく、ボーナスや各種手当、または現物支給も含まれます。


「給料」の使い方

「給料が高い」「給料泥棒」「給料の前借り」など、「給料」という言葉は気軽に使える言葉で、親しい人との会話で耳にすることが多い言葉です。

正式な文章やかしこまったシーンでは「給料」ではなく「基本給」を使うのが一般的です。

就職活動の面接では「お給料はいくらですか」ではなく、「基本給はいくらですか」と質問するようにしましょう。


「賃金」とは?

「賃金」は(ちんぎん)と読みます。

これは労働の報酬として労働者や使用人に支払われるお金や物を意味し、賞与や現物での支払いも含んでいます。

労基法第11条には「この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう」と記されています また「賃金」は労働する側、つまりお金や物を支払われる方の目線からの言葉です。

「賃金の値上げを要求する」「賃金交渉」などは、労働の報酬を受ける方からの要求です。

「賃金」の使い方

「賃金」はどちらかと言えば、公式文章やビジネスシーンで使う言葉です。

友達や家族などとのプライベートな会話では、「お給料」「時給」などを使うのが一般的です。

大多数の人が友達との会話では「賃金が安い」とは言わずに「お給料が安い」と言うはずです。

また「賃金」は支払いを受ける側からの表現なので、「賃金を受け取る」とは言いますが、「賃金を支給する」とは言いません。

「給料」と「賃金」の違い

「給料」「賃金」はどちらも働いた対価としてもらえるものです。

「給料」は基本給を意味していて、ここにはボーナスや各種の手当は含まれていません。

一方で「賃金」にはボーナスや手当も含まれます。

「給料」の例文

・『給料日なので美味しいものを食べにいこう』
・『次の給料が入るまで、もうちょっと待ってくれ』
・『こんな安い給料で働かされるのはごめんだ』
・『お給料を十分もらっているので生活には困りません』

「賃金」の例文

・『残念ながら賃金交渉は決裂した』
・『低賃金で働いている外国人へのサポートが必要だ』
・『不況が続く中で賃金値上げの声が高まっている』
・『よくあんな賃金で働いていたものだ。今だったら絶対に断るだろう』

まとめ

「給料」「賃金」は同じような使い方もできますが、基本的には意味が違います。

ビジネスシーンなどでは、この違いをしっかり把握して使い分けることが大切です。

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