「あたかも」
「あたかも」は、例え話をする時によく使われる言葉で、日常会話でも登場することが多いのではないでしょうか。
ひらがなで表記されることが多い言葉ですが、漢字では「恰も」や「宛も」と書かれます。
「あたかも」の意味
「あたかも」には、「ちょうど」や「まるで」といった意味があり、物事の性質や形状などを、似ている何かに例える言葉です。
「いわば」という言葉が同義語になるでしょう。
「ちょうど大福のようなモチモチ感」は「あたかも大福のようなモチモチ感」、「まるで春が来たようだ」は、「あたかも春が来たようだ」と、なります。
「あたかも」の言葉の使い方
「あたかも」は、単独で使う言葉ではなく、「あたかも南国リゾートにいるようだ」、「あたかも矢のごとし」のように、多くの場合は「あたかも〜のようだ」や「あたかも〜のごとし」のような形で使われますので注意しましょう。
「あたかも」を使った例文・短文(解釈)
「あたかも」の意味と使い方を解説してきましたが、ここでは「あたかも」を使った例文をご紹介します。
「あたかも」の例文1
「SNSで話題になっている和菓子屋に来ましたが、大人気の巨大などら焼きは、あたかもクッションのようです」
見た目にインパクトのあるお菓子は、SNSで話題になりやすいものです。
それを見て一度食べてみたくて、実際に店まで足を運ぶ人は多いでしょう。
見た目が可愛らしいお菓子や、色遣いが派手なお菓子など、心をくすぐる商品が次々と生み出されていますが、昔から根強い人気があるものの1つに、通常よりもサイズが大きなお菓子というのがあります。
通常の5倍や10倍といった大きさのものを見かけることがあれば、購買意欲が刺激される人が多いのではないでしょうか。
「あたかも」の例文2
「小川のせせらぎの音を録音したCDをかけて目を閉じていると、あたかも自分が小川のほとりにいるような錯覚に陥るのです」
音の癒し効果というのは大きいもので、小鳥のさえずりや小川のせせらぎ、波の音や木々がそよ風に揺れる音など、自然界にある音を聞いていると、それがCDだったとしても、とてもリラックスした気持ちになるものです。
目を閉じて聞いているうちにうとうとしてきて、自分が自然の中にいるような不思議な感覚を味わうこともあるでしょう。
同様に、香りのリラクゼーション効果も高いと言われていて、音と香りを組み合わせたリラックス空間に出会うこともあります。
「あたかも」の例文3
「あたかも目撃者のような口ぶりでインタビューに答えていた人が犯人だったとは驚きました」
意外な人物が犯人だったという事件は、映画や小説に限らず、現実にも起こるものです。
事件現場の近くで、目撃者や被害者としてメディアのインタビューに答えていた人が、実は犯人だった、という事例が記憶に残っている人もいるでしょう。
イギリスの詩人の言葉に「事実は小説よりも奇なり」というのがありますが、事件の全容が解明されると、その事実に驚きを隠せないことはしばしばあるものです。
「あたかも」の例文4
「この水族館のトンネル水槽は、あたかも海の中にいるような気分にさせてくれます」
水族館の幻想的な空間は、今も昔も人気のスポットで、多くの人が足を運んでいます。
カラフルな魚や、ゆったりと浮遊するクラゲ、愛らしいイルカなど、多くの生き物に癒されることでしょう。
優れたアクリル水槽の普及と技術の発展で、水槽の形にも工夫が凝らされているところが多く、円形の水槽や、ドーム状の水槽など、見るものを飽きさせない設備も登場しています。
近年では映像技術の進歩により、プロジェクションマッピングを用いて幻想的な空間を演出している施設もあります。