「同情」
「同情」は「どうじょう」と読みます。
この言葉を見て、その昔、「同情するなら金をくれ」というドラマのセリフが流行したことを思い出す人もいるのではないでしょうか。
この言葉は、日常的な会話にも文章にもよく登場する一般的な言葉といっていいでしょう。
「同情」の意味
「同情」は、他人の悲しみや苦しみを自分のことのように感じて可哀そうに思うことを意味する言葉です。
他人の気持ちに自分の気持ちを重ねて思いやるといった、他人を労わる心を表しています。
不幸な境遇の人や、悲しみに暮れている人、苦しんでいる人の気持ちや立場になって、慰めることを指すこともあります。
「同情」の言葉の使い方
「同情」の意味と使い方が分かったところで、この言葉を使った例文をご紹介しましょう。
「同情」を使った例文・短文(解釈)
「同情」の例文とその解釈を紹介します。
「同情」の例文1
「そのような理由で仕事に穴を空けたのなら、同情の余地はありません」
誰でもやむを得ず仕事を休まなくてはいけないことがあるでしょう。
インフルエンザに感染してしまったら、本人の意志とは関係なく外出することもできません。
又、幼い子供が高熱を出したら、放置して仕事に行くことはできません。
そういった理由で仕方なく仕事に穴をあけることになったとしたら、周囲はなんとかフォローしてくれるでしょう。
しかし、二日酔いが酷くて仕事に行けないなど、自己管理を怠って仕事に穴をあけたりした場合は、誰も同情などしてくれず、即座に信用を失くしてしまうのです。
「同情」の例文2
「失恋して落ち込んでいる時、仕事でミスが続いた私に、多くの同僚が同情してミスをフォローしてくれました」
失恋の痛みを経験している人は少なくないでしょう。
そして、他人が失恋した時の心境も、同じ経験をしている人なら手に取るように分かります。
悲しさや虚しさでいっぱいになってショックを受けている時には、仕事に集中できなくなることもあるでしょう。
そんな心境を理解してくれる同僚がいれば、嫌な顔をせずにミスをフォローしてくれるのです。
しかし、それは、日頃から良い人間関係を築けていることが前提となります。
他人を思いやれる人の周りには、同じような人が集まってくるということなのです。
「同情」の例文3
「駅の階段から落ちた人が、何事もなかったかのようにその場を離れていきましたが、足を引きずって歩く後ろ姿を遠くから見て、あまりに不憫で同情してしまいました」
道で転んだり、階段から落ちたりした時には、軽傷であれば、痛さよりも恥ずかしさが先立つものです。
とにかくその場を離れたいという思いから、涼し気な顔をして何事もなかったかのように立ち去るのですが、ほっとした瞬間に痛みが出てきて、思っていたよりも怪我が酷いことに気付いたりするものです。
そういったアクシデントは実に恥ずかしいものですが、頭を打っていた場合には、動ける状態であっても、すぐに動こうとしない方が良いでしょう。
「同情」の例文4
「痩せていた頃に買ったスカートを無理に履いていたら、歩いている時にボタンがはじけ飛びました。 一緒にいた彼は涙を流しながら大爆笑していましたが、私としては、少しくらいは同情して欲しかったのです」
服がきつくて、笑った途端にボタンが飛んだり、くしゃみをしたらボタンが飛んだりした経験のある人は少ないでしょう。
漫画などで見かける描写で、実際に起こるはずがないと思われがちですが、実際に起こることもあるのです。
もしそんなことが目の前で起こったら、多くの人は笑い転げてしまうでしょう。
しかし、ボタンを飛ばした本人は、恥ずかしいやら情けないやら、穴があったら入りたいといった心境なのです。