「豪族」は小学校の歴史の授業で習う用語ですが、皆さんはこの言葉の意味を正しく説明できますか。
学校で習った気はするけど、イマイチ意味を覚えていないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「豪族」と「貴族」の違いを分かりやすく説明していきます。
「豪族」とは?
「豪族」とは、その地方に住み着いている住民の中で、大きな財産や勢力を持つ一族のことを指します。
特に歴史の用語として使う場合は、蘇我氏や物部氏、大伴氏などの古代の有力な氏族を意味します。
「氏族」は、同一の始祖を持つと考えられている人々の集まりのことです。
小学校の歴史の授業で習う「豪族」の中でも有名な人物と言えば、「蘇我入鹿」(そがのいるか)です。
蘇我入鹿は蘇我氏という豪族の一人です。
聖徳太子について習ったあたりで名前が出てきたのを覚えている方もいるのではないでしょうか。
「豪族」は、財産や土地、私兵などの大きな力を持ち、のちの「武士」になっていきます。
ちなみに、鎌倉幕府は、源頼朝が「豪族」たちに指示されて成立させたものです。
歴史の流れの中で、「豪族」と呼ばれる人たちはいなくなっていきますが、日本の歴史において重要な役割を果たしたといえるでしょう。
「豪族」の使い方
歴史の教科書には「豪族」という言葉が載っていますが、「豪族」を日常的に用いることはあまりありません。
地方に住んでいて、勢力がある氏族ということであれば、現代でもそれにあたるような人たちがいるようにも思われますが、「豪族」は、あくまで歴史用語という扱いのようです。
「貴族」とは?
「貴族」とは、身分や家柄の尊い人、また、社会特権を世襲している上流階級に属する人を指します。
日本の歴史においては、7世紀末から8世紀ごろに「貴族」と呼ばれる人たちが出てきました。
日本史で出てくる貴族としては、藤原氏が有名です。
彼らは都に住み、優雅な暮らしをしていました。
「貴族」は、上流階級に属する人を指すため、日本だけでなく海外にもいますし、歴史上の人物に限られません。
また、上記の意味以外にも「特権を持つ者や優雅な生活をする者のたとえ」を指す場合があります。
「貴族」の使い方
「貴族」は、歴史用語としての使用に限られず、現代でも普通に用いられている言葉です。
イギリスには、世襲制の貴族が今でもいます。
日本では、独身を謳歌している人をたとえて、「独身貴族」ということがあります。
「豪族」と「貴族」の違い
「豪族」は、歴史用語であり、現代ではいませんが、「貴族」は、歴史用語に限られず使われ、現代でも「貴族」と呼ばれる人たちはいます。
また、歴史用語として比較した場合には、「豪族」は地方に住み、「貴族」は都に住むという違いがあります。
まとめ
学校の授業で習った「豪族」、何となくでも思い出せたでしょうか。
これを機に日本の歴史を学びなおしてみるのもいいかもしれません。
「豪族は地方、貴族は都」と覚えておきましょう。