この記事では、「疑わしい」と「怪しい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「疑わしい」とは?
「疑わしい」とは、真実かどうかが分からないこと、本当かどうか分からないことを表す形容詞です。
「疑わしい」の使い方
特定の出来事について、それが本当のことかどうか確実ではないときに使用します。
人物に対して用いる他、その人物が関係した行動や、その人物の持ち物などについても使用します。
「怪しい」とは?
「怪しい」とは、不思議であったり不審な様子のものに対して用いる形容詞です。
「怪しい」の使い方
「怪しい」は、対称の行動が不審であったり、理解が及ばない状態を表す言葉です。
「疑わしい」の砕けた言い方としても用いられます。
「疑わしい」に近い意味で使用する場合は、「物事が本当かどうか疑問である」といった意味合いになります。
「怪しい」の用法は幅広く、人物のほかに、天気などの自然現象を対象にして用いることがあります。
「疑わしい」と「怪しい」の違い
「疑わしい」と「怪しい」の違いは、その言葉に含まれた意味の差があります。
「怪しい」のなかに「疑わしい」も含まれていると考えると、分かりやすいです。
「怪しい」は、真実か分からないこと・信じられないことを表すほかに、不可解な出来事や見慣れない人物など、常識外のものや超常的な物事についても用いられます。
一方の「疑わしい」は、怪しいよりも意味合いが狭く、超常的なものは関わりません。
正体がはっきりしている存在についての疑問に用いられます。
「怪しい雰囲気」という言い回しはしますが、「疑わしい雰囲気」という言い回しは見られないことからも、「怪しい」のほうが用いられる対象が曖昧で広いことが、わかります。
公的な場や書類などでは「疑わしい」を、日常会話や砕けた内容のメールなどでは「怪しい」を用いることが多くなっています。
「疑わしい」の例文
・『あの人の持ちかけてくる取引は、内容が疑わしい』
・『その証言が真実なのか、非常に疑わしい』
・『経歴に疑わしい部分があるため、採用を見送った』
・『疑わしきは罰する』
「怪しい」の例文
・『今日の天気は怪しいので、傘を持って出かける』
・『怪しい人物が徘徊しており、注意が必要だ』
・『その古茶碗は、怪しい魅力を放っていた』
・『怪しいブローカーと取引してしまった』
まとめ
「疑わしい」と「怪しい」は、どちらも、真実かどうか分からない・信じられないという意味合いの言葉でした。
「怪しい」は「疑わしい」と比べて意味が広く、不思議な雰囲気の存在や、うさんくさい相手などに対しても用います。
一方で「疑わしい」は、超常的な意味合いは有しておらず、対象を信じられるかどうかに焦点を絞っています。
不可解だったり不思議である場合は「怪しい」と、信じられない・真実か分からないことを表現したい場合は「疑わしい」を用いるのが、効果的な意味の使い分けです。