「夕方」と「夕べ」は、ほとんど同じ時間帯を指しますが、意味や使い方に若干の違いがある言葉です。
この記事では、「夕方」と「夕べ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「夕方」とは?
「夕方」とは、日の暮れがた、日の沈むころのことです。
気象庁の天気予報等においては、15時ころから18時ころまでを指します。
ちなみに、気象庁の天気予報等では、「夕方」の前は、「昼過ぎ」で、12時ころから15時ころまでを指し、「夕方」の後は、「夜」で、18時ころから24時ころまでを指します。
「夕方」の類語は、「日暮れ」、「夕暮れ」、「番方」です。
「夕方」を英語にすると“eveninig”になります。
「夕方」の使い方
一般的に「夕方」を使う場合の厳密な時間は決まっていませんが、気象庁の天気予報と同じようにだいたい15時くらいから夕飯前くらいを指して「夕方」といいます。
「夕べ」とは?
「夕べ」には、大きく分けて三つの意味があります。
一つ目は、日の暮れるころで、二つ目は、何かの催し物が行われる夜、三つ目は、昨日の夜という意味です。
「夕べ」は、もともと「夕(ゆう)方(へ)」という形で、「夕のあたり」「夜の頃」を意味していました。
一つ目の意味については、基本的に「夕方」と同じ意味だと考えてよいでしょう。
二つ目の意味については、「日の暮れるころ」から転じたものだと考えられます。
三つ目の意味は、一説によると「夜べ」(よべ)から「ようべ」に音が変化し、現在の「ゆうべ」になったと言われています。
「夕べ」をに対応する英語は、“evening”または“last evening”です。
「夕べ」の使い方
「夕方」と同様に、日の暮れてきたころをさして「夕べ」と使います。
「音楽の夕べ」は、夜に行われる音楽イベントの名前として用いられることが多くあります。
また、昨日の夜という意味で使う場合は、「昨夜」と同じ意味です。
「夕方」と「夕べ」の違い
「夕方」と「夕べ」は、どちらも日の暮れるころという意味を持ちます。
この使い方をする場合は、指している時間はほとんど一致していますが、「夕方」の方が「夕べ」より少し早いとする意見もあるようです。
「夕方」には、基本的に日暮れころという意味しかありませんが、「夕べ」は、それ以外にも意味があります。
催し物が開催される夜や、昨日の夜を指して使う場合には、「夕方」は使えません。
「夕方」の例文
・『明日は、夕方から雨の予報だ。』
・『今日は、夕方頃には帰ります。』
・『夕方になって日も沈んできたのでそろそろ家に帰ろう。』
・『夕方になったら夕飯の準備を始める。』
「夕べ」の例文
・『秋の夕べは空の色がきれいだ。』
・『夕べはよく眠れましたか。』
・『この公園では、毎年音楽の夕べが開催される。』
・『夕べは地震があったようだが、全く気付かなかった。』
まとめ
「夕方」と「夕べ」は、どちらも日が暮れてくるころを指しますが、「夕べ」の方が広い意味を持ちます。