この記事では、「自習」と「実習」の違いについて分かりやすく説明していきます。
「自習」とは?
自習は、じしゅうという読み方をする言葉です。
見て分かる様に、みずからという意味の自と、ならうという意味の習の字を組み合わせる事で生まれた言葉となっています。
なので直に指導を受けるのではなく、自らの力で学習する様を表現する際に用いる事が可能です。
具体的には学校に行っていたり、指導者から学びを得ている中で課題を与えられて、自力でそれに取り組んで学びを得ようとする事を自習と呼んでいます。
「自習」の使い方
自習は、主に学校で使われるケースが多い言葉です。
例えば教師が、授業中に何らかの理由で教室を離れたり、或いは何らかの理由で学校に来られない時に、プリントや問題集等の課題を与える場合に、この自習という言葉を用いる事が多く見られます。
場合によっては代わりの教師が来る事もありますがあくまで監督役であり、代わりに授業や講義を行う場合には自習とは呼びません。
以上の事から自習は、学校の教室等の学ぶ場で授業が行われる時間を使って行われる事が多いので、そういったケースで頻繁に使われている言葉です。
「実習」とは?
実習とは、じっしゅうという読み方をする言葉となっています。
ほんとうやまことといった意味合いを持つ実の文字と、ならうという意味を持つ習の文字で構成された言葉です。
なので、講義等により学んだ知識や技術を駆使しながら現場に出て、実体験として学んで習う事を意味する言葉となっています。
「実習」の使い方
実習の使い方として良く見られるのが、学ぶ対象の後にこの実習という言葉を付け加えるといった形式です。
具体的には、教育職員免許状を取るために必要な実習を、教育実習と呼んでいます。
他にも農業に関する実践的な技術や知識を学ぶ実習を農業実習と呼び、講義等で得た看護に関する知識を如何にして現場で活かすかを学ぶ実習を看護実習と呼んでいるのです。
「自習」と「実習」の違い
自習と実習を耳で聞くと似た様な言葉と感じますが、持つ意味合いには違いがあります。
自習は主に、教室等の学ぶ場で担当教師や指導者が不在の際にプリント等の課題を与えて、生徒が自ら学習する事を表す際に用いられる事が多い言葉です。
実習は現場に出て、講義形式等で学んだ知識や技術を使いつつ、より実践的な学びを得る事を意味する言葉となっています。
「自習」の例文
『今日の国語の授業は先生が不在であるため、教室でプリントを使って自習する事になった』
『彼は静かな図書室に行って、自習する事にした』
『授業だけでは不十分なので、予備校の自習室に行って勉強しよう』
「実習」の例文
『教師になりたいなら、必ず教育実習を受ける必要がある』
『現場で実習を受けた事で、講義から得た知識だけでは不十分だと気付かされた』
『保育実習を受けた結果、自分は保育士に向いてないのではないかと思った』
まとめ
自習は、教師や指導者から与えられた課題に自力で取り組む事を表す言葉です。
一方の実習は、講義等で得た知識や技術を実践の場で試しつつ、より実践的な知識や技術を得ようとする事を表す言葉となっています。