この記事では、「家で」と「失踪」の違いを分かりやすく説明していきます。
「家出」とは?
「家出」はその漢字が示すように、家族や同居人の誰かが家から出て行くのを意味します。
行先や連絡先を伝えずに出て行くのが一般的です。
「家出」の使い方
「家出」は、家族や同居人と住む家から、自分意思で出て行く場合に使う言葉です。
一般的に、未成年が無断で居なくなると「家出」と言います。
しかし自分の意思ではなく、同居人から追い出される場合は、「家出」は不適切です。
また同居人がいない家を出たら「家出」ではなく「行方不明」と表現します。
類義語には「蒸発する」がありますが、これは成人が家を出た場合に使われます。
近年では、ちょっとした短い期間の家出を「プチ家出」と言っています。
また恋愛関係にある人と一緒に家出すると「駆け落ち」になります。
「失踪」とは?
ある人が、消息不明になり全く連絡が取れなくなることが「失踪」です。
似たような言葉に「行方不明」があります。
「失踪」は、自分の置かれた不利な状況から逃げるために、自ら消息をたつことです。
もう少し砕けた言い方では「雲がくれ」「どろんする」があります。
しかし「行方不明」は、自らの意思でいなくなったのか、それとも何らかの事件に巻き込まれたのか、どちらか分からないケースに使われます。
「失踪」の使い方
ある人が自分の不利な状況から逃げるために消息をたったら「失踪」になります。
「行方不明」とは違い、どこへ行ったのか全く証拠を残さないように、計画的に突然居なくなるのが一般的です。
良くあるのが、「借金取りに追われて失踪する」、「事件を起こして失踪する」などです。
「家出」と「失踪」の違い
「家出」と「失踪」は、どちらもある人と連絡が取れなくなることを意味する言葉です。
「家出」は、同居人とのトラブル、意見の違いなど家庭の問題で、家から無断で出て行く時に使う言葉です。
つまり、家出する人は必ず同居人がいます。
そして家出しても連絡だけは取り合うこともあります。
「家出した娘からメールが来た」などが例です。
同居人が居なくて消息がわからなくなった場合は、「行方不明」という表現になります。
「失踪」は、何か大きなトラブルから逃れるために、個人が消息を絶った時に使います。
この場合には、同居人の有無は関係ありません。
「失踪」した人は、行方を知られたくないため、あらゆる証拠を残さずに忽然と消えることが多いでしょう。
「家出」の例文
・『あんな親だから、あの子は家出したのだろう』
・『家出するぐらいなら、少しの間うちに来なさい』
・『私も若い頃に父親と喧嘩して、家出した経験があります。』
・『彼女は置き手紙して家出したらしい』
「失踪」の例文
・『隣の人は借金取りに追われて失踪した』
・『失踪して半年経つが、その後も行方はわからない』
・『今回の失踪事件では、多くの疑問が残されている』
・『彼女が失踪したのは、5年前のことが』
まとめ
「家出」と「失踪」は、どちらも住んでいるところから出て行くことを表す言葉です。
「家出」の理由の多くは、家族や同居人とのトラブルが原因で、主に未成年が家を出た時に使います。
しかし「失踪」の理由は、深刻なトラブルが背景にあり、事件性を含むケースも少なくありません。