この記事では、「発想」と「着想」の違いを分かりやすく説明していきます。
「発想」とは?
「発想」には3つの意味があります。
1つめは物事を考え出すこと、新しい考えを得ることです。
また、その考え出された内容や方法のことです。
粉チーズはパスタにかけるくらいしか使い道がなく、賞味期限を切らして捨ててしまうことが珍しくありません。
捨ててしまうのはもったいないので、他に使い道がないか考えてみました。
考えた結果、お菓子作りに使う、ラーメンにかける、ヨーグルトに混ぜる、唐揚げの衣に加えるなどを思いつきました。
この考え出すこと、考えて出された思いつきのことを、この言葉は意味しています。
2つめの意味は、表現のもとになる考えです。
何もないところから考え出すのは難しいです。
そのため、芸術作品や新商品などは、すでにあるものから考えを得て作られることがあります。
たとえば、ネイルカラーです。
ファンデーションに使われるカラーから考えを得て、これに近い色のネイルカラーが作られています。
3つめの意味は、楽曲が持つ微妙な感情や雰囲気を、強弱や緩急などによって表現することです。
音楽の分野での使われ方になります。
「発想」の使い方
日常的には、1つめの意味と2つめの意味で使われています。
物事のもとになる考えのことをいいます。
「着想」とは?
「着想」には、ある物事をなしとげるための工夫や思いつきという意味があります。
工夫とは、よくするために考えることや、その方法のことです。
思いつきとは、ふっと浮かんだ考えのことです。
普段手にする商品は、何かから考えを得ていることが珍しくありません。
たとえば、あるハンバーガーショップでは、高級ホテルで提供されているハンバーガーから考えを得て、商品を開発しています。
これは「高級ホテルのハンバーガーから発想を得る」ということができます。
これまで以上にハンバーガーを売るために思いついたことです。
このような、物事を進めるための工夫や思いつきを意味しています。
「着想」の使い方
「着想を得る」の形で使用されることが多くあります。
何かから考えを得るという意味です。
物事を進めるための工夫、アイデアといった意味でも使用します。
「発想」と「着想」の違い
物事を考え出すという意味がほぼ同じです。
「発想」にはこれ以外にも、表現のもとになる考えという意味もあります。
この意味では芸術作品に関して使われます。
「着想」は仕事に関して使われることが多くあります。
「発想」の例文
・『奇抜な発想』
・『君の発想を採用しよう』
・『あれもこれも両立させたいという発想から生まれた』
・『発想が自由だ』
「着想」の例文
・『ブラジルの食文化から着想を得た』
・『夢から着想した』
・『着想のもとになったもの』
・『着想してから行動に移す』
まとめ
2つの言葉は、物事を考え出すという意味が似ています。
そのため、似たような事柄に使用されています。