この記事では、「正当」と「妥当」の違いを分かりやすく説明していきます。
「正当」とは?
「正当」とは、あるルールが存在し、そのルールに乗っ取り、問題のない行動をとることです。
例えば、「正当防衛」という言葉が日本には存在しますが、これは、自己が傷つけられる場合において、防衛することを口実に相手に対して防衛行動をとることが許されています。
これを、「正当」と呼び、決められたルール内で防衛を行えば、「正当」性が認められます。
「正当」の使い方
「正当」は、ルールに従い取った行動が正しいかどうかで「正当」である、正当ではないという言葉を使用し、行動が正しいかどうかを判断するために使用します。
この時、「正当」を主張するものが正しい行動ではない場合、「正当」制が認められず、何らかの処置を講じられます。
「妥当」とは?
「妥当」は、通常の思考を持つ人間がそう行動するであろう、考えるであろうと価値観により正しい行動であるかどうかを示します。
その為、人間が持つ価値観にずれがある場合、「妥当」ではないです。
「妥当」の使い方
「妥当」は、人間の持つ価値観によって正しいと判断した場合、「妥当」という言葉を使用し、通常の人間が持つ価値観であるとします。
逆に、異なる価値観を持ち、考えられない行動をしたものは、「妥当」ではないとし、他者と異なる考えであるとします。
「正当」と「妥当」の違い
「正当」と「妥当」の違いは、法律によって決められたルールに従っているかどうかと、人間の道徳に基づき正しい考えや行動を示したかという違いです。
「正当」は、法律により正しいとする行動が認められた場合、通用します。
ですが、「妥当」は人間の道徳によるもので正常な判断ではない、もしくは道徳的に正しくないと判断された場合、「妥当」ではないとされますので道徳が「妥当」の主な判断の目安です。
「正当」の例文
・『正当防衛が認められる』
この例は、法律上、正しい行動をとったが故正当防衛、すなわち、法律にのっとった防御行為が認められたという例です。
「正当」は、日本であれば日本の法律が正しいかどうかを判断します。
「妥当」の例文
・『妥当な判断だ』
この例は、人間的な標準的な判断であるとした例です。
「妥当」は、人間が持つ道徳があるかどうかを示す言葉なので妥当な判断であると言われたものは道徳があり、妥当な判断では無いと言われたものは道徳がありません。
まとめ
「正当」と「妥当」の違いは、法律に従い、正しい行動であるとするか、人間が持つ道徳で正しい行動であるとするかの違いです。
どちらも、あるなしで判断され、ある場合、正しい行動であるが、無いとされた場合、正しい行動ではないとされ、何らかのペナルティを受けることが多いです。
なお、「正当」は、各国の法律により異なるため、日本では過剰に防衛をした場合、正当性は失われ過剰な防衛をしたとなり法律上処罰されます。
そして、人間が持つ道徳も国ごとに異なるため、例えば、埋葬法などで土葬や火葬などの違いで道徳が異なることも多いです。
つまりは、両者は、似ている部分においては、あるなしによって主張が通るか通らないかという点にあり、主張が通ることで自己が認められたとしますが、主張が通らない場合、自己のおこないは間違っていたとするのです。