「覇道」と「王道」の違いとは?分かりやすく解釈

「覇道」と「王道」の違い違い

物事を成す際によく使われる言葉には「覇道」「王道」があります。

こちらは歴史上の武将や英雄の統治を示す時に使われる言葉ですが、内容や意味を応用して現代の組織運営に対しても例えとして使われます。

この記事では、「覇道」「王道」の違いを分かりやすく説明していきます。

「覇道」とは?

「覇道」は元々中国の儒教の概念であり、特にこの「覇道」は孟子が唱えたことで有名な言葉です。

「覇道」は主に指導者や武将、王が武力と権力により政治するものとなっており、戦乱期にはよく使われる概念となりました。

武力と権力によって「覇道」はなされるものであり、それをする存在は「覇王」という言葉で示されることが多いのが特徴です。

「覇道」はこのように権力者や王が主体となって行うものであり、ワンマン的な支配という意味で使われるケースもあります。

「覇道」を成す存在はかなり越せてきなキャラとして描かれることが多く、なされる行為を示す言葉も特徴的です。

「覇業」は力による天下布武を示す言葉として有名ですし、「覇権」は強い支配力という意味だけではなく文化や流行の支配力という意味でも使われます。

「覇気」は支配者や王の特別な存在やオーラを示すものであり、漫画やアニメの能力としても使われています。


「王道」とは?

「王道」も中国の儒教の概念であり、上述の「覇道」と反対の意味となっています。

武力や権力で支配する「覇道」とは違い「王道」は仁徳を用いて政治が行われます。

「王道」は神から王権を与えられた人物が仁義や徳によって政治するものであり、武力や権力のような強制的なものではなく平和的な政治を目指すものとなります。

人民のことを第一に考えるのが重要視されており、同時に経済的な安定や国家の平安を考えるのが「王道」なのです。

しかし現代ではこの「王道」は、安定した方法や一番良い手段などのような意味として使われることが多くなりました。

「王道」作品は多くの人が共感したり感動できる鉄板の作品という意味を持ちます。


「覇道」と「王道」の違い

「覇道」は武力と権力によって行われる政治を示し、時に暴力的な行為を含む意味もあります。

「王道」は逆に人徳によって行われる政治を示すものであり、人民のことを第一に考えた平和的なものとなります。

「王道」は安定した面白さや質の良さを示す意味としても使われます。

「覇道」の例文

・『横行覇道として名高い大統領が辞任して、ようやくその国の近代化が進んだのだ』

・『覇道を成した戦国武将のキャラは現在でも人気が非常に高く、ドラマや漫画になっても人気になる傾向があります』

「王道」の例文

・『彼が成した王道政治によって、その後数百年に渡って平和な時代が続いた』

・『恋愛作品としては王道の展開であり、それでいて描かれるテーマが現代的でありとても考えられている』

まとめ

「覇道」「王道」は対極にある概念なのですが、現代の「王道」はメインストリームにある文化やジャンルにおける鉄板作品という意味でも使われることが多いのが特徴です。

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