自然や場所を見る際に用いられる言葉には「光景」と「風景」があります。
意味が似ていると思っている人も多い言葉ですが、明確な違いがあるので利用する際には注意しましょう。
この記事では、「光景」と「風景」の違いを分かりやすく説明していきます。
「光景」とは?
「光景」は眼前に広がる景色や自然などを示す意味がありますが、これは一般的に「風景」と呼ばれるものも含まれます。
またこれ以外の意味として「光景」は具体的な出来事や状況を示すこともあり、こちらは人が起こしたイベントやアクシデントや事故が含まれます。
そのために「光景」はその出来事が悪い時にはショッキングな印象を受けるものとなります。
これは1つ目の意味である自然の景色の場合だと基本的には良い印象を受けるものや存在を示すことが多くなるので、意味が違うのが特徴です。
ありのままの出来事や事件の様子という意味で「光景」が使われる時は、基本的に鑑賞や楽しむという意味は含まれません。
偶発的に見えてしまった時や発見した時に使われることが多く、意図せずに視界に入ってくる時にも使われます。
「風景」とは?
「風景」とは自然の景観や街並み、人の営みなどの様子を示す言葉であり、様々な場面で使うことが可能です。
同じような言葉には「景色」がありますが、こちらは自然のみの様子を示すので注意しましょう。
「風景」は自然の景観や様子のみならす、人の暮らしや街並み、都市空間など色々なものに使うことが可能です。
無機物の建物から人の日常行動にも使えるので、汎用性の高い言葉として便利です。
人の行動や営みにも「風景」は使うことが可能ですが、これを応用した言葉には「心象風景」というものがあります。
これは人の心の様子をイメージしたものであり、こちらは絵画や映画などでビジュアル的に示されることもあります。
「光景」と「風景」の違い
「光景」はインパクトのある自然や出来事を示す言葉となっており、対象物によってはショッキングな印象を受けることもあります。
中には事件性のある「光景」というものもあり、テレビのニュースなどで流れることもあります。
「風景」は自然、人の行動や営み、街並みを示す言葉であり色々な意味で使われています。
「光景」の例文
・『旅行先に実際に行くことで初めて体験できたこともあり、その東南アジアの国の光景は今でも強烈に印象に残っている』
・『赤い液体が大量に垂れているという衝撃的な光景を見てしまったが、猫がトマト缶を倒しただけだった』
「風景」の例文
・『幼いころに見た田舎の風景は今でも思い出すと懐かしくなってしまいます』
・『登場人物の心象風景を情緒深く書いてあるので、思わずうなってしまった』
まとめ
「光景」はインパクトのある自然のや出来事を示す時に使われますが、時にショッキングなものや悲惨なものを含むのが特徴です。
「風景」は自然の景色だけではなく、人や街や行動など幅広い意味で使えるのが特徴です。