この記事では、「遠慮のかたまり」の意味を分かりやすく説明していきます。
「遠慮のかたまり」の意味とは?
会食などで、「大きなお皿に盛った料理が、最後に1つ残り、遠慮して誰も手を出さなくなること」や、「ひとりひとりが遠慮をしたものが、最後にまとまって残ったもの」として皿に残った最後の1つを指して「遠慮のかたまり」が使われます。
主に、関西圏で使用されている言い方です。
「遠慮のかたまり」は標準語?
2019年6月9日放送のフジテレビ制作の情報・ワイドショー番組『ワイドナショー』の企画で、『関西以外の人には理解しがたい関西弁ランキング』の第7位として「遠慮のかたまり」が紹介されました。
「遠慮のかたまり」が標準語だと思っていた関西出身の出演者たちは、実は関西弁だったことに驚愕します。
それに伴い、ネット上でも「遠慮のかたまり」が標準語ではないことに、ユーザーたちのあいだでも話題になりました。
また、関西テレビ制作のトークバラエティ番組『ちゃちゃ入れマンデー』でも、『東京では通じない関西弁ランキング』の1位に「遠慮のかたまり」が選ばれ、標準語ではなかったことに関西圏のネットユーザーたちは驚愕していました。
「遠慮のかたまり」の地域ごとの呼び方
「遠慮のかたまり」は関西弁ですが、同じ意味を持った言葉は各地域に見受けられます。
関東圏では「関東の1つ残し」、「関東人気質」、「関東の義理残し」、「関東一残し」と呼ばれ、長野県では「信州人のひとくち残し」、「信州人のひとつ残し」と呼ばれます。
青森県では「津軽衆」と呼ばれ、さらに、いろいろと気を遣う最後の1つを果敢に食べる人のことを讃えて「津軽の英雄」と呼ぶそうです。
他にも、新潟県では「新潟のひとつ残し」、熊本県では「肥後のいっちょ残し」、佐賀県では「佐賀んもんのいっちょ残し」と呼ばれているそうです。
「遠慮のかたまり」の使い方
皿に最後に1つだけ残った料理や、菓子折りの最後の1つを食すときに「遠慮のかたまり、いただきます」と使います。
また、人に勧めるときは「遠慮のかたまり、いかがですか?」と言うそうです。
「遠慮のかたまり」を使った例文
・『遠慮のかたまり、いただきます!』
・『遠慮のかたまりあるけど、誰か食べる人いませんか?』
・『誰か遠慮のかたまり食べちゃってよー』
まとめ
「遠慮のかたまり」とは、「大きなお皿に盛った料理が、最後に1つ残り、遠慮して誰も手を出さなくなること」を指したり、「ひとりひとりが遠慮をしたものが、最後にまとまって残ったもの」として皿に残った最後の1つを指して「遠慮のかたまり」と呼ぶ関西弁です。
関西圏ではごく当たり前のように使われている言葉で、テレビ番組で「標準語ではなく関西弁」と紹介された際には、ネットユーザーを驚かせていました。
ただし、関西圏以外にも各地域で「遠慮のかたまり」と同じ意味の言葉が見受けられます。