「お蔵入り」
仕事やイベントなどたくさんの場面で何かを計画する・作る機会はあります。
しかしその全てが完成・完了したり活用されるわけではありません。
あくまで一部であり、そのほかの多くは世に出ることはなく棚上げ状態になります。
素晴らしい企画や作品でも何かの事情で世間の目に触れることなく消えていくものはたくさんあり、そんな時に「お蔵入り」と表現して片づけられてしまいます。
「お蔵入り」の意味
「お蔵入り」と言う言葉の意味として、企画・計画したことが何かの事情によって打ち切りや中止となってしまった結果、日の目を見ぬまま終わってしまうことを意味します。
事情についてはその時々で様々な理由があり、金銭・時間・人員・季節・タイミングなどたくさんです。
しかし一度お蔵入りするとそこから再び再開することは非常にまれです。
そのためお蔵入りするということは事実上の無期限中止であり終了を意味しています。
「お蔵入り」の言葉の使い方
「お蔵入り」という言葉は基本的には変化していく物事に対して使われます。
多くは仕事関係の中で用いられます。
プロジェクト・芸能・作品などが中心となります。
そしてそれぞれ進行していく中で中止になったときに「お蔵入りすることになった」という表現で用いられることが多いです。
お蔵入りはあくまで棚上げ状態であり、再開するかの保留状態でもあります。
そのため完全に終了というわけではないため、マイルドに伝えたい時にも用いられやすい言葉です。
また今行っていることに加えて、これから「お蔵入りするかもしれない」と予想の際にも使われます。
「お蔵入り」を使った例文・短文(解釈)
「お蔵入り」と聞くと取り組んでいたことが終わってしまった・中止になったという意味でとらえる方も多いです。
そのためまだ今後どうなるかわからない状況で安易に「お蔵入り」と使ってしまうとそれだけで周りの士気を下げたり、トラブルや誤解を生みかねません。
そういった失敗を避けるためにもどのような使い方が適切になるか、例文とその解釈を紹介します。
「お蔵入り」の例文1
「今回企画した新事業についてだが、予算が足りないこととプロジェクトの展開が読めないためお蔵入りとなった。 申し訳ない」
この場合、取り組み中の企画が中止となったことを報告しています。
理由としては予算と今後の展開の不明瞭さです。
しかしお蔵入りの理由以上に周囲へのショックの大きさを考えて最後に謝罪を告げています。
「お蔵入り」の例文2
「以前お蔵入りになった〇〇のプロジェクトだが、今の業績と協力してくれる会社も多いだろうから出来るかもしれない。 多少内容は修正するが、それでもよければもう一度やってみないか?」
この場合は、一度お蔵入りした企画が形を変えて復活するかもしれない状況を表しています。
一度お蔵入りするとそれ以上進展することはありませんが、お蔵入りするまでの経過・記録は保存されます。
記録があればそれを応用して生かすことも可能であり、形を変えての復活の提案・交渉を行っています。
一度お蔵入りしたものはそのまま復活することは稀ですが、形や内容を変えていかされることもあることを意味しています。
「お蔵入り」の例文3
「テレビを見ていると毎日こんなに企画を考えてすごいと思う。 でもその陰でどれだけお蔵入りした企画があるのか気になる」
これはテレビを見ている視聴者側の意見を語っています。
視聴者がテレビで見る映像は数えきれないほどの企画から選ばれたひとつであり、その陰には埋もれていった企画もたくさんあります。
そんなお蔵入り企画の詳細を知りたいと話しています。
「お蔵入り」の例文4
「君の考える企画はすごく面白い。ただ現実的じゃないからいつもお蔵入りしてしまうんだ。 もう少し詰めて考えてみてほしいね」
この場合、企画内容自体は魅力的だが実際に行うには難しいと話しています。
アイデアは評価するが詰めが甘いからお蔵入りになってしまうとアドバイスの中で用いられています。