この記事では、「執着」と「愛着」の違いを分かりやすく説明していきます。
「執着」とは?
「執着」とは、しゅうちゃくという読み方をする言葉です。
文字で表記されたこの言葉を見れば分かる様に、1つの事に深くとらわれるとかある事を深く思い込んでしまって忘れられないといった意味を持つ執に、心がとらわれるやくっつく等の意味がある着の字を付け足す事で誕生した言葉となっています。
だからこそ「執着」は、心がとらわれてしまいそこから離れられなくなる、といった意味を持っているのです。
「執着」の使い方
「執着」は、日常的にも見聞きする事が珍しくない言葉となっています。
ただしこの言葉は、良い意味にも悪い意味にも使用されるのです。
例えば刑事が犯人逮捕に執着する、といった使い方だと仕事に対する熱心さを表す事が出来ます。
ですが、お金に執着する、といった使い方だとお金という自分の利益だけを考える身勝手な人といったややネガティブなニュアンスが含まれてしまうのです。
「愛着」とは?
「愛着」とは、あいちゃくという読み方をすべき言葉となっています。
漢字で表記された文字を目にすれば直ぐに分かりますが、大切に思う気持ちやいとおしいと思う気持ちといった意味がある愛に、気持ちがとらわれるとか衣服等を身につけるといった意味を持つ着の字を足す事で成立した言葉です。
そのため「愛着」とは、慣れ親しんでいるものに対し強く心が惹かれる、という様な意味を持っています。
「愛着」の使い方
「愛着」は、日常会話の中でも使われる事は珍しくない一般的な言葉です。
なのでこの言葉に対して、ある程度馴染みがあるという人は少なくありません。
そんな「愛着」の具体的な使い方として多いのが、愛着がわくや愛着があるといった表現だったりします。
基本的にある程度の時間を掛けて慣れ親しんだものに対して、愛着がわく、といった風に使われる事が多く見られるのです。
「執着」と「愛着」の違い
「執着」と「愛着」は文字を比較すれば分かる様に、最初の文字が執と愛という明確な違いがある事を見付ける事が出来ます。
しかもその文字の違いにより、それぞれの言葉が表す意味合いも変化しているのです。
「執着」の方は、愛情よりも強い欲情が切っ掛けで固執する事を意味する言葉となっています。
一方の「愛着」は、愛情を基にして慣れ親しむ事やその様を表す言葉です。
「執着」の例文
・『彼は1度破産したという苦い経験もあってか、お金に対する執着心が強いです』
・『ベテラン刑事の凄まじい執着心のお陰で、事件は見事に解決しました』
「愛着」の例文
・『最初は不細工な犬だと思ったけれど、飼っている内に愛着が湧いて顔も可愛く見える様になりました』
・『このぬいぐるみは子供の頃から持っているので、愛着があって手放す事が出来ません』
まとめ
2つの言葉を比較すれば、最初の文字が執と愛という違いに直ぐに気付く事が出来ます。
更に使用されている言葉の違いから、表す意味合いのニュアンスにも違いがあるのです。
「執着」は、己の欲望を基にして固執する様を示す言葉となっています。
対する愛着の方は、愛情を根底にして深く慣れ親しむ事を表現すべき言葉です。