「考案」と「発案」の違いは?分かりやすく解釈

「考案」と「発案」の違い違い

この記事では、「考案」「発案」の違いを分かりやすく説明していきます。

「考案」とは?

いろいろと考えて、新しいやり方や物をつくり出すことです。

考えて出すことで、考えずに出すことではありません。

そもそも、考えないと何かをつくり出すことは難しいでしょう。

飲食店で提供されている料理は、誰かが作り方を考えたものです。

パンケーキという料理はいろいろな店で提供されていますが、店によって使用しているトッピングなどに違いがあります。

つまり、同じレシピをもとに作っているのではなく、それぞれが考えたものを提供しているのです。

このオリジナルなレシピを考え出すことを「考案」といいます。

レシピのことだけでなく、運動方法、収納術、デザインなど、新しいものをつくり出すことを意味しています。


「考案」の使い方

やり方や物などを考えてつくり出すことを指して使用します。

やり方・物について使う言葉で、議案や文章などについては使用しません。


「発案」とは?

「発案」には2つの意味があります。

一つは、考えや計画などを出すことです。

また、案を最初に言い出すことです。

オリンピック競技のアーティスティックスイミングで、手話を取り入れた演技が披露されました。

これまで、アーティスティックスイミングで手話を取り入れるという考えはなかったようです。

ある人が始めてこの考えを出したのです。

おそらく、いろいろと考えたことでしょう。

考えて出された案です。

このように案を出すことを「発案」といいます。

昔流行ってお父さんお母さん世代は知っているけれど、子供世代は知らないというものがあります。

こういったものが再度注目されて、子供世代の間で流行することがあります。

この場合、すでにあるものが注目されています。

このようなすでにあるものをもう一度出すことは「発案」ではありません。

「発案」は、案を最初に言い出すことを意味しています。

もう一つの意味は、議案を提出することです。

「発案」の使い方

日常生活の中では、考えや計画を考えて出すことという意味で使用されています。

今あるものは誰かが考えたもので、さまざまなものが「発案」されています。

「考案」と「発案」の違い

どちらの言葉も考えて出すことを意味しているのですが、何を出すのかという点に違いがあります。

前者は、やり方や物をつくり出すことです。

後者は、考えや計画を出すことです。

「考案」の例文

・『メニューを考案しました』

・『兄弟で考案しました』

・『運動方法を考案した』

・『彼女が考案した料理が好評だ』

「発案」の例文

・『Aさんが中心になって発案した』

・『キャストが発案して実現した』

・『楽しんで欲しいという思いから発案された』

・『企画の発案から実行までを担当しました』

まとめ

考えて出すという意味が似ている言葉ですが、一方はやり方や物、もう一方は案を出すことで、何を出すのかという点に違いがあります。

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