「主客転倒」と「本末転倒」の違いとは?分かりやすく解釈

「主客転倒」と「本末転倒」の違い違い

この記事では、「主客転倒」「本末転倒」の違いを分かりやすく説明していきます。

「主客転倒」とは?

「主客転倒」「しゅかくてんとう」と読みます。

直接的な意味は「主人と客の立場が逆転してしまうこと」という意味で、本来は客をもてなすべきなのに、主人の方が舞い上がって自分本位にふるまってしまうことを言います。

間接的な意味は「優先するべきものごとと、従属的なものごとが逆転してしまうこと」であり、ものごとの立場や順序が逆になり、大切なことを疎かにしてしまうことのたとえになります。

「主客」「主人と客」「転倒」「ひっくり返ること」で、「主人と客がひっくり返る」=「立場が逆転すること」になり、特に由来ははっきりしていません。


「主客転倒」の使い方

「主客転倒」「優先するべきものごとと、従属的なものごとが逆転してしまうこと」、つまり「ものごとの立場や順序が逆になり、大切なことを疎かにしてしまうことのたとえ」として使われます。

形容動詞として「主客転倒だ・である」と使われたり、形容詞として「主客転倒の」と使われたり、副詞として「主客転倒で」と使われたりします。


「本末転倒」とは?

「本末転倒」「ほんまつてんとう」と読みます。

直接的な意味は「ものごとの根本と末梢となるものが逆転すること」という意味で、根本的なものごとと、末端のものごとが入れ違う様子を言います。

間接的な意味は「ものごとの大切なことと、どうでもよいことを取り違えること」であり、ものごとの本筋から外れてしまい、どうでもいいことを優先させてしまうことのたとえになります。

「本末転倒」は、鎌倉時代に、仏教の総本山よりも、地域の分院の立場が上になってしまったことに由来しています。

「本末転倒」の使い方

「本末転倒」「ものごとの大切なことと、どうでもよいことを取り違えること」、つまり「ものごとの本筋から外れてしまい、どうでもいいことを優先させてしまうことのたとえ」として使われます。

形容動詞として「本末転倒だ・である」と使われたり、形容詞として「本末転倒な」と使われたり、副詞として「本末転倒で」と使われたりします。

「主客転倒」と「本末転倒」の違い

「主客転倒」「ものごとの立場や順序が逆になり、大切なことを疎かにしてしまうことのたとえ」という意味です。

「本末転倒」「ものごとの本筋から外れてしまい、どうでもいいことを優先させてしまうことのたとえ」という意味です。

「主客転倒」の例文

・『あの部署は上司と部下が主客転倒している』

・『店主が頑固な店は主客転倒なので苦手だ』

・『プレゼンで自分に酔いしれて完全に主客転倒していた』

・『演出が派手過ぎて主客転倒したパーティーだった』

「本末転倒」の例文

・『副業に熱中し過ぎて本末転倒しているぞ』

・『ソフトを揃えて本体がないとは本末転倒な』

・『暖房費を節約して風邪を引くとは本末転倒だ』

・『ダイエットすると言ってお菓子ばかり食べているのは本末転倒だ』

まとめ

今回は「主客転倒」「本末転倒」について紹介しました。

「主客転倒」「立場や順序が逆転する」「本末転倒」「本筋から外れる」と覚えておきましょう。

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