この記事では、「同様」と「類似」の違いを分かりやすく説明していきます。
「同様」とは?
違うところがないこと、違うところがほぼないことです。
筋トレの場合で考えてみます。
筋トレの中には、右側(左側)を行ってから、左側(右側)を行うものがあります。
たとえば、ダンベルを持ち上げる運動です。
右腕でダンベルを持ち、その手を上下させます。
これとまったく違わないことを左腕でも行います。
このことは「右側と同様に左側も行う」のように表現できます。
ダンベルを右手で持って、その手を下から上にゆっくりと動かします。
次に上げた手をゆっくりと下におろします。
このような説明を何度も繰り返すとしつこいです。
同じ動作をするので「同様」で表現できます。
ある商品の売り上げを調べたとします。
9月と10月では、大きな違いはありませんでした。
この場合、「9月と同様の売り上げ」ということができます。
「同様」の使い方
違いがないことや、違いがあってもほとんど気にならないような場合に使用をします。
「類似」とは?
複数の物事の間で、どれにも当てはまることが相当数あることです。
夏になると水虫で悩む人が少なくないようです。
しかし、水虫だと思っているものが、実は水虫でない可能性があります。
水虫は足がかゆくなる症状だと認識している人は多いことでしょう。
足がかゆくなる症状には、掌蹠膿疱症や汗疱などがあります。
水虫も、掌蹠膿疱症も、汗疱も、足がかゆいという点がどれにも当てはまっています。
これらは「類似」の症状ということができます。
似ている点は多いですが、完全に同じではありません。
すべてが一致するわけではないけれど、同じ部分が多くあることを、この言葉は意味しています。
「類似」の使い方
複数のものの間で、同じである部分がかなりの程度あることについて使用をします。
ほぼ同じですが、完全に同じではありません。
「同様」と「類似」の違い
同じ、違う部分がないといった意味合いを持っている2つの言葉ですが、それぞれの言葉が指していることは異なります。
前者の言葉は、まったく違う部分がないことや、あってもわずかなことです。
後者の言葉は、違う部分があるけれど、違わない部分が相当少ないことを意味しています。
前者の言葉は、同じ動作を繰り返すときに使うことができますが、後者の言葉はそういったことには使用しません。
「同様」の例文
・『同様のことをあと2回繰り返してください』
・『同様の作業をもう一度行います』
・『先ほどと同様の手順で作ります』
・『昨年と同様の結果になりました』
「類似」の例文
・『類似するクリームを間違って肌につけてしまった』
・『類似した条件で家を選んだ』
・『A駅とB駅のスタンプは類似している』
・『見た目が類似しているため間違えてしまった』
まとめ
違いがない、あっても少ないといった意味合いを持っている言葉ですが、違いの程度がそれぞれの言葉で異なります。
また、使われる場面にも違いがあります。