ネット上で見かける「誰得案件」とはどういう意味なのでしょうか? 記事では、「誰得」の意味についても併せて、「誰得案件」について分かりやすく説明していきます。
「誰得案件」の意味とは?
「誰得案件」とは、何かに対して「それでいったい誰が得するんだよ」という意味です。
「誰得」と「案件」を組み合わせたネットスラングです。
そもそも「誰得」の意味とは?
「誰得」とは、「誰が得するんだよ」を略したネットスラングです。
「誰得」の発祥
2005年ごろにインターネット掲示板「2ちゃんねる」にて発祥しました。
「2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)」では、「話題」や「テーマ」ごとに「スレッド」と呼ばれるページが立てられ、区分けされています。
「スレッド」はユーザーによって自由に立てることができますが、なかには意図が不明なスレッドが立てられることもあります。
その際に、スレッド参加者が「誰が得するんだよこのスレは」と発したことをきっかけに、「誰が得するんだよ」のフレーズが広まりました。
やがて、「誰が得するんだよ」が略されて「誰得」というかたちになりました。
「誰得」の対義語
「誰得」の対義語として「俺得」というネットスラングがあります。
「他の人にはともかく、俺にとっては得」という意味で用いられています。
「案件」の意味とは?
「案件」とは、取り扱っている事柄や、対処するべき事柄のことを意味します。
ビジネスシーンにおいては、業務として取り扱っている事柄全般を指して「案件」と呼ぶケースや、「営業」や「商談」を指して「案件」と表現するケースがあります。
「誰得案件」の使い方
何かに対して「それで誰が得するのか分からない」、「どこに需要があるのか分からない」と感じたときなどに使用されます。
そこから転じて、世間一般ではメジャーではない「ニッチなさま」や「マイノリティなさま」、もしくは「斬新なさま」や「革新的なさま」を皮肉交じりに賞賛するときにも使用されていることがあります。
また、他人には理解されないような自分の趣向に対する自虐として使用される例もあるようです。
「誰得案件」を使った例文
・「この商品はいったい誰得案件なのだろうか・・」
・「近々開催されるイベントだが、そんなことに税金を使ったところで誰得案件」
・(賞賛の意味で)「斜め上すぎて常人じゃこの映画は理解できないだろうw誰得案件w」
・(自虐の意味で)「自分なりに世間受けしそうな作品を作ってみたが、改めて見たら誰得案件だったw」
まとめ
「誰得案件」とは、何かに対して「それでいったい誰が得するんだよ」という意味です。
おもに、「それで誰が得するのか分からない」、「どこに需要があるのか分からない」と感じたときなどに使用されます。
転じて、「ニッチなさま」や、他人には理解されないようなことへの自虐としても使用されていることもあるようです。