この記事では、「たっぷり」と「いっぱい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「たっぷり」とは?
「たっぷり」には4つの意味があります。
1つめは、外にこぼれるほど十分にあるさまです。
調理する必要がある麺のパッケージには、「たっぷりのお湯でゆでてください」と記載されていることがあります。
この「たっぷり」とは、鍋からあふれるくらいの量の、といった意味合いです。
2つめは、名詞の下について、ある要素が一般的なものよりも多いことを表すです。
「愛情たっぷり」のような使い方をします。
この場合、愛という要素がたくさんあるさまを意味しています。
3つめは、数量、容積、長さなどに十分な余裕があることです。
「時間はたっぷりある」のような使い方をします。
この場合は、使える時間に余裕があるといった意味になります。
たとえば、乗る予定の電車が発車するまでに、まだ1時間ほどあったとします。
時間に十分な余裕があります。
こういったさまが「時間はたっぷりある」が意味するものです。
4つめは、少なめに見当をつけても、それだけの数量はあることです。
「自宅から駅までたっぷり15分はある」といった使い方をします。
歩く速度は人によって違います。
少なく見積もっても15分はかかり、場合によってはもっと時間がかかる意味合いがあります。
「たっぷり」の使い方
いくつかの意味がありますが、十分であるさまを指して使われることが多いです。
「野菜たっぷり」「たっぷりのソース」などの使い方をします。
「いっぱい」とは?
「いっぱい」には2つの意味があります。
一つは、容器や場所などに入る限界を超えそうになるほどたくさんであるさまです。
「部屋は人でいっぱいだ」のような使い方をします。
この場合は、部屋という定まった範囲の中に、そこに入ることができるぎりぎりなくらいの数の人が集まっている、といった意味になります。
もう一つの意味は、できる限りです。
「弓をいっぱいに引く」といった使い方をします。
弓を引ける限り引くといった意味合いです。
これらの意味では「いっ」の部分にアクセントがあります。
「一杯」と漢字で書いて、「ぱい」の部分にアクセントがある場合は、一つの杯や器に入る量、酒を飲むなどの意味になります。
「いっぱい」の使い方
あふれるほどに物があるさまを指して使用をします。
「たっぷり」と「いっぱい」の違い
どちらの言葉にも、満ちあふれるという意味合いがありますが、やや意味が異なります。
前者の言葉は、十分であるさまを意味しています。
後者の言葉は、あふれるほどという意味合いがあります。
「たっぷり」の例文
・『フルーツたっぷりのケーキ』
・『たっぷり用意をしてあります』
「いっぱい」の例文
・『電車の中は人でいっぱいだ』
・『宿題がいっぱい』
まとめ
満ちあふれるという意味合いのある2つの言葉ですが、それぞれの言葉が持つ意味は異なります。