科学にまつわる用語に「爆発」と「燃焼」があります。
この記事では、「爆発」と「燃焼」の違いを分かりやすく説明していきます。
化学反応の違いを知って、知識を増やしていきましょう。
「爆発」とは?
爆発とは激しい音とともに、ガスや物が飛び散ること。
一瞬の間に、体積がふくらむことです。
火薬やダイナマイトに火をつけると、ドッカーンという強烈な音とともに炎が出ます。
また激しい衝撃が周囲をつつみます。
これが典型的な爆発です。
爆発には、大きく分けて2つのタイプがあります。
ひとつは中にある物質が「もう耐えきれない」と限界をかんじる物理的爆発。
風船にどんどん空気をいれて、バーンと爆発するケースがそれにあたります。
もうひとつは化学的爆発。
ある物質とある物質が化学反応を起こして、はじけ合う爆発のことです。
工場のガス爆発などが一例ですが、夏の花火も化学的爆発のひとつ。
爆発は怖くもあるし、生活と密着している科学式のひとつです。
「燃焼」とは?
燃焼とは、物が燃えること。
ある物質が酸素と結びついて引き起こされる、化学反応のことです。
このように空気中の酸素と結びつくことを、酸化と呼んでいます。
物が燃えるためには酸素が必要なので、酸素がない宇宙では燃焼はおこりません。
そのため宇宙ロケットはわざわざ酸素を液体にして、機材に積み込んでいます。
地球で暮らしていると燃焼は当たり前の現象ですが、実は宇宙に行くととっても貴重な化学反応なのです。
また燃焼中には、物質と物質の間で原子が激しくうごきます。
このとき熱のエネルギーが生まれるので、パチパチとした大きな音やメラメラとした赤色の炎が飛び出します。
キャンプファイヤーが力強く燃えるのも、原子の組み換えが起こっているからです。
「爆発」と「燃焼」の違い
どちらも同じように見える化学反応ですが、中身は少しずつ異なっています。
「爆発」と「燃焼」の違いを、分かりやすく解説します。
・激しい酸化は燃焼 激しい閃光がひかる爆発と燃焼。
どちらも似たり寄ったりに見えますが、実際は雲泥の差があります。
燃焼は物質と酸素が、化合しておこります。
つまり酸化して起こるのが燃焼。
酸化には直接関係しないのが爆発です。
酸化すると熱のエネルギーが生まれて、激しい光と熱があらわれます。
酸化しやすい物質ほど燃焼が起こりやすいので、最近はこうした性質を利用して「燃えにくい素材」の開発がすすめられています。
消防士さんのユニフォームや、レストランのカーテン、建築資材など一部には実用化がおこなわれている商品もあります。
まとめ
「爆発」と「燃焼」の違いを分かりやすくお伝えしました。
爆発とは激しい音とともに、体積が急激にふくらむ現象のこと。
酸素のあるなしに関わらず起こります。
対して燃焼は燃えやすい物質と酸素が結びつく、酸化反応のひとつです。
爆発と燃焼は見た目はそっくりですが、科学の仕組みはまったく異なります。