この記事では、「深夜未明」と「明け方」の違いを分かりやすく説明していきます。
「深夜未明」とは?
夜が明けきらない時間のことです。
「深夜」には真夜中という意味があり、「未明」には夜が明けきらない時間という意味があります。
「真夜中」とは、夜がもっとも深い時間です。
夜がもっとも深い時間から、夜が明けるまでにはだいぶ間があります。
もっとも深い夜が明けきらないとするのは、違和感のある表現です。
気象庁では、未明を午前0時から午前3時ころまでとしています。
夏至のころの東京の日の出は、午前4時25分ごろです。
この少し前の時間を指しています。
深夜は、これよりもずっと前の時間です。
まだまだ太陽が出てきません。
そのため「深夜未明」とするのは違和感があり、夜が明けきらない時間を指す場合は「未明」といいます。
「深夜未明」の使い方
「深夜未明」とはしないことが一般的です。
真夜中なのか、朝に近いのかを区別して使用します。
太陽が高く昇っている時間帯ではありません。
「明け方」とは?
夜の明けようとするころです。
次の時間帯になるところ、つまり夜から朝に変わる時間帯を指しています。
まだ真っ暗な時間帯や完全に太陽が昇った時間のことではありません。
夜が明ける時間とは、太陽が地平線から顔を出すくらいの時間のことです。
季節によって太陽が昇る時間帯に違いがあります。
気象庁では、午前3時ころから午前6時ころまでとしています。
季節によっては、この間の時間に太陽が顔を出し始めます。
夜から朝に変わるのです。
「明け方」の使い方
夜の明けようとするころを指して使う言葉です。
真夜中や朝のことではありません。
朝になろうとしているころで、完全に朝になったころでもありません。
気象庁の天気予報などでは、午前3時ころから午前6時ころまでの間を指して、この言葉を使用しています。
太陽が高く昇っている時間を指しては使用しません。
「深夜未明」と「明け方」の違い
どちらの言葉も太陽がまだ完全の昇っていない時間帯を指しています。
夜が明けきっていないのか、明けそうなころなのか、という点に違いがあります。
夜が深いのは前者、より朝に近いのは後者です。
どちらの言葉も太陽が顔を出した明るい時間帯ではありません。
午後12時ころなど太陽が高く昇っている時間帯や太陽がもう少しで沈みそうな夕方ころではないのです。
「深夜未明」の例文
・『深夜未明にたたき起こされた』
・『深夜未明に強い風が吹き、雨が降った』
・『深夜未明に動画が公開されて話題になった』
・『毎日深夜未明にトイレに起きる』
「明け方」の例文
・『明け方から雨が降っていた』
・『明け方にスズメが鳴いていた』
・『明け方に降っていた雨は昼頃にはやんだ』
・『明け方ころに一度目が覚めてしまう』
まとめ
どちらも夜が明けそうな時間帯を指していますが、同じことではありません。
気象庁では区別して使用をしています。