この記事では、「揚げ足を取る」と「指摘」の違いを分かりやすく説明していきます。
「揚げ足を取る」とは?
人の言い間違いや、言うべきでないことを言ってしまったことに対して、非難したり、からかったりすることです。
人間は完璧な存在ではないので、ときには言い間違いや失敗などをします。
そういったことを許す人もいれば、非難したり、からかったりする人もいます。
「揚げ足を取る」とは、後者の態度です。
間違っていることをやんわりと注意するようなことではなく、間違いを責めたり、面白がったりすることを、この言葉は意味しています。
たとえば、SNSにある投稿をした人がいたとします。
その投稿内容には間違いがありました。
それを見た人の中に、間違っているというだけでなく、非難をする人もいました。
この非難もしている人の行為が、「揚げ足を取る」です。
誤りを教えてあげるだけでなく、責める行為もしているのです。
たんに間違いを示すのではなく、責めるという行為が含まれている場合をいいます。
「揚げ足を取る」の使い方
間違いなどに対して、非難したり、からかったりすることを指して使用します。
意味もなく責めたりすることではなく、人の言い間違いなどに対して行われるものについて使う言葉です。
「指摘」とは?
重要なこと、注意すべきこと、間違いなどを具体的に示すことです。
少し疲れ気味の顔の人がいたとします。
この顔を見た別のある人は、疲れ気味の顔の人に対して「ちょっと疲れているようですね」といいました。
ある事柄を具体的に上げて示しているのです。
この場合は「疲れた顔を指摘する」ということができます。
褒めるべきところを示すことではなく、重要なこと、注意すべきこと、間違いなどを示すことを意味しています。
たとえば、何も言わずに掃除をした人がいて、部屋がきれいになっていたとき、「部屋がきれいになっていますね」と、掃除した人に対していったとします。
しかし、これは「指摘」とはいいません。
「指摘」の使い方
注意すべきことや間違いなどを具体的に示すことについて使用をします。
気をつけて欲しいこと、間違っていることなどについて使用をし、褒めることについては使用しません。
「揚げ足を取る」と「指摘」の違い
間違っているところを示す、といった意味合いを持っている2つの言葉ですが、同じ意味なのではありません。
前者の言葉には、非難、からかいという意味が含まれています。
一方、後者の言葉にはこの意味は含まれていません。
「揚げ足を取る」の例文
・『揚げ足を取るように聞こえるかもしれませんが』
・『あの人は、いつも揚げ足を取る』
「指摘」の例文
・『寝癖を指摘される』
・『指摘されて気が付いた』
まとめ
どちらの言葉も間違いを示すという意味合いを持っていますが、責める、からかうという行為も行われているのか、そうでないのかという点に違いがあります。