この記事では、「ご健勝」と「ご清祥」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ご健勝」とは?
健康で元気なことです。
健康とは、体に悪いところがないさまや、精神が正常であるさまをいいます。
たとえば、平熱が36度の人の体温が38度になり、咳が頻繁に出ていたとします。
これは、普段とは体の状態が違います。
熱が出たり、咳が出たりするのは、本人にとってつらいことでしょう。
この様子は「健康」とはいえません。
体に悪いところがないとは、具体的に数値で示すことは難しいですが、本人に苦痛がなく、日常生活に支障が出ない状態を一般的にはいいます。
「ご健勝」の「ご」は丁寧にする語です。
この言葉を使う相手への敬いの気持ちがあります。
「ご健勝」の使い方
手紙で使用されることが多い言葉です。
手紙には個人宛のものと会社など企業宛のものなどがありますが、この言葉は個人宛のものに使用をします。
元気なことという意味の言葉なので、この言葉だけで使用するのではなく、後に「~のことと存じます」などをつけて使用をします。
日常会話では、ほとんど使いません。
「ご清祥」とは?
手紙で使用される、相手が元気で幸福であることを喜ぶあいさつの言葉です。
「清」には、きよらか、すがすがしいという意味があり、「祥」には、めでたいことという意味があります。
たんに健康であるだけでなく、幸せであることも喜ぶ意味があります。
幸せとはどういったものなのか、人それぞれ感じるものが違いますが、「ご清祥」が意味するものは、不満なところがないといったことです。
手紙を書くときには、いきなり本題に入るのではなく、あいさつから始まることが一般的です。
季節のことを述べたり、相手の健康を気遣ったりします。
そういった言葉の一つがこれです。
「ご清祥」の使い方
手紙文で使用されることが多いです。
個人宛のものに使用することが一般的です。
日常会話では、ほとんど使用されません。
「ご健勝」と「ご清祥」の違い
似たような意味を持っており、前者の言葉は健康で元気なことを指しており、後者の言葉は健康で幸せなことを喜ぶ意味があります。
前者の言葉は、たんに健康で元気なことで、喜ぶという意味は含まれていません。
そのため、喜ぶという意味を加えたいときには、「お喜び申し上げます」などを付け加えます。
また、「お祈り申し上げます」とつけることもあります。
後者の言葉でも、「お喜び申し上げます」をつけることが一般的です。
しかし「お祈り申し上げます」とはしません。
どちらの言葉も使われる場面は同じです。
しかし、前者は個人に向けてだけ使用されるのに対し、後者は企業に対して使用されることがある点に違いがあります。
まとめ
どちらも手紙文であいさつの言葉として使用されるものです。
手紙で本題にいきなり入るのではなく、こういった言葉が用いられます。
手紙には、個人宛や企業宛があり、それぞれの言葉は誰に対して使うのか違います。