テレビバラエティは何時の時代でも大人気のコンテンツです。
バラエティを支える存在として「お笑い芸人」と「漫才師」がいますがこのふたつはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「お笑い芸人」と「漫才師」の違いについて解説します。
「お笑い芸人」とは?
「お笑い芸人」とは「テレビやラジオなどメディアを主戦場として活躍する人を笑わせることをなりわいとする職業」と言う意味の言葉です。
「お笑い芸人」と言う言葉はそれ以前から使われていた「芸人」と言う表現と区別するために作られたとされています。
もともと人に芸を見せてお金をもらうことを職業とする人々は「芸人」と呼ばれていましたが、テレビが人気になるとともに本来の職場である舞台やステージに立たずにメディアを通じて芸をみせることを本業にする「芸人」が増えてきました。
そのようなメディアを主戦場とする人を旧来の舞台や客前を主戦場とする人特別する意味で造られた言葉が「お笑い芸人」です。
「お笑い芸人」の「お笑い」もともと「楽しい」「明るい」と言った意味合いで使われていた言葉でした。
かつての人気番組に「お笑い三人組」「お笑い頭の体操」などがありましたが、この場合は現在のような人を笑わせる芸をする人そのものを指す意味合いはなく明るく楽しいという意味で使われていました。
「お笑い」が笑いを取る人そのものを指すようになったのは漫才ブームの頃だとされています。
当時テレビで人気だったのは噺家出身なのに落語をしない「明石家さんま」やコンビでありながらピンで大人気になった「ビートたけし」ジャズ出身の「タモリ」などルーツこそ昔ながらの芸道につながるものの売れ方としては本来的ないい見での「芸人」ではない人ばかりでした。
そのような新しい時代の笑いを担う人たちのことを指して「お笑い芸人」と言う言葉が誕生したとされています。
「お笑い芸人」は人を笑わせることを目的とする人全てを指す言葉です。
話芸だけでなくコントなどの演劇、スタンダップコメディ、モノマネなどジャンルを問わず全て「お笑い芸人」に含まれます。
「お笑い芸人」の使い方
・お笑い芸人をめざして養成所に入る。
・取材のためにお笑い芸人が来店した。
・大好きなお笑い芸人にサインを貰う。
・町を歩いているお笑い芸人を見かけたが声はかけなかった。
「漫才師」とは?
「漫才師」とは「漫才を専門とする芸人」を指す言葉です。
2人以上で行われる主に言葉の掛け合いで笑いを取る芸のことを「漫才」と言います。
「漫才師」は「漫才」のプロであり芸を披露することで収入を得ている人のことを指します。
「漫才師」の使い方
・出囃子とともに漫才師が登場する。
・関西では人気の漫才師だが関東での知名度はさっぱりだ。
・イベントのために漫才師をブッキングする。
・当意即妙の掛け合いはさすがプロの漫才師だ。
「お笑い芸人」と「漫才師」の違い
「お笑い芸人」が笑いをとる芸を見せる人すべてを指す言葉であるのに対し「漫才師」は漫才をする人のみを指す言葉です。
「漫才師」は「コント師」「ものまね師」などと同じく「お笑い芸人」の中にたくさんあるジャンルのひとつです。
まとめ
「お笑い芸人」と「漫才師」は重なる部分があるため混同しやすいですが全く別の言葉です。
使うときは正しい言い方かどうかに注意して言葉を選んでください。