言語には多かれ少なかれ『同音異義語』というやっかいな物が存在します。
例えばご飯を食べる時に使う『箸』や川などを渡る時に通る『橋』などがよく知られている同音異義語です。
非日本語圏の方にはこれでもハードルが高いですが、我々ネイティブの日本語話者にとってはこれらは文字が明らかに違うので直ぐに違いが分かります。
しかし、日本語は奥が深く、音だけでなく、漢字が持つ意味すらも非常に近いという意地悪な言葉が存在しています。
そんな代表例である『時期』と『時季』について今回は見て行きたいと思います。
この記事では「時期」と「時季」の違いを分かりやすく説明していきます。
「時期」とは
この言葉の意味は『ある程度の幅を持っている期間』のことを表します。
少し良く分からないかもしれないのでもう少し詳しく見ていきましょう。
ご存知の通り、時間というのは捉え方が様々にできます。
例えばピンポイントで何時何分などを特定する場合や、何月何日から何月何日までなどが主な代表例です。
これを『時期』と言います。
代表的な四文字熟語で『時期尚早』というのがありますが、これは『あることを行動に起こすにはまだ正しい期間や時間が来ておらず、早すぎること』を表す言葉です。
「時季」とは
それでは『時季』はいかがでしょうか。
これは『一年の愛だである事柄が盛んにおこなわれていた李、最もふさわしかったりなどする季節のこと』を指します。
『季節』の『季』が付いているので、イメージをつけやすいのではないでしょうか。
よく『時季外れの花が咲く』や『時季が過ぎた野菜はおいしくない』などの様に表現することがあります。
また、横文字を使うと『シーズン』とも変換できます。
テレビなどでも『いよいよ受験シーズンになりました。』や『行楽シーズン真っ盛り』などの表現が使われていますので、ピンと来る方も多いのではないでしょうか。
「時期」と「時季」の違い
この二つは『一定の期間』か『一定の季節』かではっきりと分けることが出来ます。
非常によく似た概念ですが、『時間軸』か『季節軸』かで区別を付けるとすっきりするのではないでしょうか。
カタカナ言葉で『時機』は『タイム』。
『時季』は『シーズン』と覚えて貰えばより分かりやすいかもしれません。
もう一つ嫌らしい言葉があり、『時機』という言葉が存在します。
この『機』は何をしめしているかと言うと『機会』つまり『チャンス』を表しています。
よってこの言葉の意味は『何かを行うのによいチャンス』という意味になります。
『時機が到来した』をよく『チャンス到来』と言い換えることもあるからイメージが付きやすいはずです。
まとめ
如何でしたでしょうか。
今回は同音異義語の中でも、漢字の意味が近い『時期』と『時季』について見ていきました。
日本語でどうしても分かりづらい場合はそれぞれをカタカナ言葉に変えてみると意味がスッキリすることもありますので是非試してみて下さい。