この記事では、「保留」と「留保」の違いを分かりやすく説明していきます。
「保留」とは?
「保留」には2つの意味があります。
一つは、ある状態や事柄を変えず、そのままにしておくことです。
固定電話には「保留」という機能があります。
この機能を使うと、電話回線がつながった状態のままにしておくことができます。
一時的に電話を離れるときなどに使用されています。
たとえば、問い合わせがあって、それについて調べるため、一時的に電話を離れるといったときです。
電話回線がつながった状態を変えずに、そのままの状態が続いていることなので「保留」といいます。
もう一つの意味は、物事の処理や決定などをその場で行わないで、処理や決定などを行う時間、日にちなどを遅らせることです。
スポーツ選手の移籍のことで考えてみます。
あるチームに所属している選手に、移籍の話がでていました。
あとは、本人の判断を待つだけです。
この選手は、移籍をするかどうか迷っていました。
そのため、移籍の話が出たときに、その場ですぐには答えることはせず、決定は延ばすことにしました。
こういった、決断などを今よりも先の時点に遅らせることを意味しています。
「保留」の使い方
とめておく、といった意味で使用をします。
そのままにとめておく、処理や決断をせずにとめておくことをいいます。
「留保」とは?
「留保」には2つの意味があります。
一つは、その場ですぐにしないで、しばらくはそれをしないでおくことです。
ある権利を持っていたとします。
権利はすぐにでも使うことができるのですが、すぐには使わずにそのままにしておきました。
その場ですぐに行わず、一時的にそれをしないでいます。
こういったことが「留保」です。
もう一つの意味は法律用語です。
権利や義務を残すこと、持ち続けることをいいます。
「留保」の使い方
日常的には一つめの意味で使用されることが多いです。
物事の処理や決定などを、今よりも先の時点に遅らせることをいいます。
「保留」と「留保」の違い
どちらの言葉も同じ漢字を使用していますが、並び方が違います。
しかし、意味をほぼ同じで、物事の処理や決断などを、今よりも先の時点に遅らせるという意味が同じです。
「保」はたもつ、「留」はとどまる、とどめるという意味を持つ漢字です。
「留保」は法律用語の意味もあります。
「保留」の例文
・『昇格は保留となった』
・『明確な態度を示すことを保留した』
・『電話を保留にして調べものをする』
・『意見の表明を保留する』
「留保」の例文
・『判定を留保する』
・『5%の人が意見を出すことを留保した』
・『著作権の譲渡を留保する』
・『決定が留保された』
まとめ
同じ漢字を使用しており、並び方が違う2つの言葉です。
漢字が持つ意味が示すように、2つの言葉は同じ意味を持っています。
同じような事柄に使用できます。
しかし「留保」は法律用語の意味もあります。