「念を入れる」について
物事を進めていく際、雑に行うときもあれば慎重に行うなどその内容や重要度・程度によって分かれます。
そして気を付けるという時には「念を入れる(ねんをいれる)」と表現されます。
日常的に使われる言葉・場面のため意味や使い方を理解しておく必要があります。
「念を入れる」の意味とは
「念を入れる」という言葉は物事に対して細かい部分にまで十分に注意をするという意味です。
「念を入れる」の念とは元々仏教用語として扱われており、心の働き・変化を意味しており、「思い」という意味を持ちます。
そして「入れる」は「込める・含める」という意味で用いられています。
そのため気を付けるという思いを込めると解釈されとなり。
十分に気を付けるという意味になります。
「念を入れる」の言葉の使い方
「念を入れる」は物事に対して自身・他者に対して注意喚起をする際に使われます。
そして使う場面としては何か気を付けないといけない場面です。
しかし何かが起こるということ可能性が高い時に使われることは少ないです。
その多くは「起こるかもしれない」という仮定段階であり、確率は低いが予防・対策をしておく場合です。
自身に対して使う場合は自分自身への注意喚起に加え、周りに対して「気を付けている」という旨を伝えることにもなります。
他者に使う場合は「周囲は意識していないかもしれない」という可能性を含んでおり、確認の意味でも用いられます。
あまりに他者に多用すると信用していないと捉えられかねないため注意が必要です。
「念を入れる」を使った例文
「念を入れる」という言葉は自分へも周囲へももしもの場合に備えて注意を促すことが出来ます。
しかし使い方を誤るとトラブルにもなりかねないため、適切な使い方とその解釈を紹介していきます。
「念を入れる」の例文1
「これから大切な書類を作る予定だ。 不備がないように一緒に行う人の人選には念を入れるよ」
この場合、書類作成にあたり複数人で共同して行う予定です。
その際、書類の重要さから人選も重要であり、誰を選ぶか気を付けて行うと伝えています。
「念を入れる」の例文2
「友人が『これから引っ越し先を探す予定なんだ。 また失敗しないように家賃や築年数・駅までの距離をどうするかは念を入れるつもりだよ』と話していた」
この場合、友人が引っ越すにあたり物件選びを慎重に考えている状況です。
以前に物件選びで失敗したこともあり、次は失敗しないために気を付けて考える・選ぶという旨を報告しています。
「念を入れる」の例文3
「上司に『彼は本当に仕事を適当にこなすことが多いね。 もう少し仕事に念を入れるにはどうすればいいものか』と相談された」
この場合、彼と言う人物に対しての指導方針を検討・相談している場面です。
この場合の「念を入れる」は注意して仕事をするという意味に加えて、気持ちを込めて行うという意味も含まれています。
「念を入れる」の英語と解釈
「念を入れる」という言葉は英語でも様々な表現がされます。
しかし「念」の意味を単語で表現することは難しいです。
そのため「念を入れる」の意味から“take care” , “be careful”のように「注意深く気を付ける」と解釈・表現されます。
「念を入れる」の類語や類義表現
「念を入れる」という言葉は多くの場面で使われており、類語・類語表現もたくさんあります。
そのため使い分けや意味を混同しないように注意が必要です。
どのようなものがあるか紹介していきます。
「抜け目ない」
「抜け目ない」の意味は入念に準備が行われており、隙やミス・手抜かりがないという意味を持ちます。
そのため「抜け目ない」という段階ですでに十分に気を付けているという状況となりますが、これから起こることへ使う際には同義の意味となります。
「万全を期す」
「万全を期す」の意味として、漏れが一切なく完璧な状態に仕上げるという意味を持ちます。
完璧な状態にするためには一切のミスがないため非常に注意・慎重に準備していくとされ、類義表現となります。