「所得控除」と「基礎控除」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「所得控除」と「基礎控除」の違い違い

学生時代に習う国民の三大義務は『教育』『勤労』そして『納税』です。

最初の2つは理解ができますが、3つ目はとてもややこしく、お金を収める内容の為、あまり進んで覚えたいとは思えない事柄です。

しかし『納税』は義務の一つであり理解をしないと罰則を受けてしまいます。

もちろん税金の理由の一つには富の分配という意味合いもあり、わが国は累進課税制度、つまり多く儲けている人から税金をたくさん徴収するという形を取っており、一定の所得しかない場合は控除があります。

その中でも『所得控除』と『基礎控除』というものが存在しますが、この違いはお判りになりますでしょうか。

この記事では「所得控除」「基礎控除」の違いを分かりやすく説明していきます。

「所得控除」とは

これは『課税所得金額を計算するにあたり、所得金額から一定の金額を控除する』ことを意味しています。

なんだか分かりづらいのでもう少し詳しく見ていきましょう。

『所得』という言葉をイメージすると『売上』とイメージしがちですが、売上をする為には経費が掛かりますので、売上金額そのものが自分の手元に残る訳ではありません。

経費を差し引いたものを『儲け』としており、これに対しての控除というのが『所得控除』になります。

『所得控除』は大きく2つ存在しており、一つは個人的な事情を考慮してくれる『人的控除』があります。

これは扶養控除や配偶者控除などの言葉をきいたことがある方も多いのではないでしょうか。

次に家計上にかかる支出であったり損失を考慮する『物的控除』です。

これには医療費控除や生命保険料控除などがあります。


「基礎控除」とは

一方『基礎控除』はどうでしょうか。

これは『所得控除の一種で、日本で所得税の課税対象者誰しもが受けることのできる控除制度』です。

なんだかとても国民にやさしく聞いててうれしいイメージのある控除制度です。

分類的には上記に上げた『人的控除』と『物的控除』の内、『人的控除』に該当するものになります。

しかし当然控除額には所得の限度が存在しており、納税者本人の合計所得金額が24百万円以下であればフルの『48万円』控除がされますが、そこから徐々に控除額がすくなくなり、25百万円を超えると控除がなくなります。

『基礎控除』は実は令和2年に税制改正により控除金額が38万円から48万円に変更されています。

あまりご存知のない方も多いのではないでしょうか。


「所得控除」と「基礎控除」の違い

この二つは『納税金額を計算するときにベースになる所得金額を物的観点と人的観点から考慮した控除のこと』か『所得上限はあるものの納税者の誰もが平等に受けることのできる所得控除の内の人的控除のこと』かで分けることが出来ます。

大きな括りは『所得控除』、その内の一部が『基礎控除』とざっくり覚えておきましょう。

まとめ

如何でしたでしょうか。

税金関係の言葉はとても複雑な為、なかなか理解がしづらいですが、控除という税制上の優遇も日本では存在しているということも認識する必要があります。

中には自分で申請しないと控除されないものもありますので、是非一度どの様な控除があり、自分がどの控除を受ける資格があるのかを調べてみては如何でしょうか。

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