この記事では、「僥倖に預かる」の意味を分かりやすく説明していきます。
「僥倖に預かる」とは?意味
「僥倖に預かる」の読みは「ぎょうこうにあずかる」です。
「僥倖」と言う熟語は、目にする事も少なく、正しく読める人も少ないかも知れません。
「僥倖に預かる」の慣用句の意味は、「思いがけない幸せを受けること」です。
「僥倖に預かる」の概要
「僥倖に預かる」の「僥倖」には、「思っても見なかった幸せが訪れる」と「幸運を願って待ちわびる」と言う2つの意味があります。
この「僥倖」の「僥」は訓読みでは「もとめる(僥める)」「ねがう(僥う)」で、また「倖」は「さいわい(倖い)」であり、その漢字を重ねた「僥倖」は、上記の意味となるのです。
また「預かる」は「一時的に保管する」といったニュアンスを持つ言葉で、この慣用句のように、「~に預かる」と言った使い方の場合、何となく意味合いが変だと言えます。
この「あずかる」は、本来正しい漢字表記としては「与る」で、「物事に関与する」や「目上の人から好意や恩恵を受ける」ことを意味する言葉です。
この慣用句では「与る」の意味としては、後者の意味で使われているものです。
この様に、本来は「~に預かる」の漢字表記は間違いですが、この誤用がいつのまにか定着したもので、現在ではこの表記を使っても、間違いだと指摘する人もいないでしょうし、逆に正しい「与る」を使うと読めない上に、意味も通じない懸念さえあると言えます。
もし言葉にシビアな方で、本来誤用である事を知った上で使い続けるにに抵抗があると言うなら、「~にあずかる」とあえて平仮名で表記されると良いでしょう。
蛇足ですが、「僥倖」と同音語に「行幸」と言う言葉がありますが、こちらは「天皇陛下が出かけられること」を意味します。
「行幸に預かる」と使う事も多く、前後の文章から「僥倖に預かる」なのか、「行幸に預かる」なのかを判断する必要があります。
「僥倖に預かる」の言葉の使い方や使われ方
「僥倖に預かる」の言葉は『私は、創業記念日に業績優秀者に対して贈られる社長賞の僥倖に預かりました。』や『本社で閑職に追いやられそうだったのを、支社に居る元上司が呼んでくれ、第一線で働き続けられる僥倖に預かることができた。』の様に使われます。
「僥倖に預かる」の類語や言い換え
「僥倖」の類語としては、「儲けもの」や「嬉しい誤算」や「棚から牡丹餅」などを挙げる事が出来ます。
従って、「僥倖に預かる」の言い換えとしては、「儲けものに合う」や「嬉しい誤算に巡り合う」や「棚から牡丹餅に預かる」とすることが出来ます。
まとめ
「僥倖に預かる」の読みは「ぎょうこうにあずかる」です。
この「僥倖に預かる」とは、「思いがけない幸せを受けること」を意味する慣用句です。
この慣用句で使われている「~に預かる」は、本来は誤表記で、「~に与る」が正しい表記ですが、誤表記が長く使われ続ける事で、それが定着したものです。
従って、現在では「~に預かる」の表記としても、間違いではないと言えます。