何気なく会話している語句の中には、使い分けに迷うものもあります。
この記事では、「ふうに」と「ように」の違いを分かりやすく説明していきます。
小さな疑問を解決して、すっきりしましょう。
「ふうに」とは?
ふうにとは、~みたいにという意味です。
イメージしているものが、具体的にあるときに用います。
また方法ややり方の手順として、教えるときにも使います。
日常生活でよく使う、とても便利な言い回しです。
ふうには漢字になおすと「風に」になります。
そよ風や春風でおなじみの風には、多くの慣用句があります。
たとえば「風向きがわるい」や「風の吹き回し」など。
どちらも風という言葉には、その時の状態や気分などが含まれています。
つまりその物の様子ややり方をあらわすのが「ふうに」なのです。
ふうにの例としては「北欧ふうに、模様替えをした」や「イタリアレストランふうに、オシャレに盛りつけする」などがあります。
どれも「それらしい・それっぽい」という意味として使われています。
「ように」とは?
ようには「~のごとく」という意味です。
お手本にしたいもの、そっくりなものがある場合に、引き合いに出す時につかいます。
ようにという言葉があることで、イメージがより膨らみやすくなります。
「ように」は漢字に置き換えると「様に」と打ちかえることができます。
「様」は「よう」のほか「さま」とも読めます。
さまにはサマになるという慣用句がありますが、これと同じように「様」にもそれらしくなる、それっぽくなるという意義もあります。
憧れの対象であるものを、一例として出す言葉が「ように」なのです。
ようにの例文には「名もなき花のように、美しく生きる」や「お金持ちになれるように、仕事をがんばった」などがあります。
願いや希望に添える言葉が、ようになのです。
「ふうに」と「ように」の違い
「ふうに」と「ように」の違いを改めて問われると、わからない方も多いのではないでしょうか。
ボーダーラインを見ていきましょう。
・インテリアやファッションは「ふうに」 どちらも同じように、例えを出す場合の言葉です。
ただ少しだけ、使われるシーンが変わってきます。
「ふうに」を使うのは、主にファッションやインテリアなどの分野。
「西海岸ふうに模様替えする」とは言いますが「西海岸ように模様替えする」とは言いません。
なりたいイメージがあってそれに近づきたい場合は、ふうにを使った方が自然です。
まとめ
「ふうに」と「ように」の違いをチェックしました。
どちらも「~みたい」の意味として日常生活では用いられています。
大まかなテイストを似せたい場合は「ふうに」。
憧れの対象を言いたい場合は「ように」を用います。
「ふうに」は風にから来ている言葉。
「ように」は様にが変化した言葉です。
成り立ちを知っておくと、何気なくつかっている言葉にも重みが生まれます。
語彙の違いを観察して、言葉の上級者をめざしていきましょう。